90年代に多くのヒット曲を送り出し、活動を休止していたロックバンド、WANDS。昨年11月に復活を宣言し、第5期が本格始動すると、今年10月28日に21年ぶりとなる待望のニューアルバムをリリースした。WANDSに3代目ボーカリストとして加入し、この11月で丸1年となる上原大史に、アルバムへの思い、制作時のエピソードなどを聞いた。
――上原さんが歌詞を担当されるなか、10月28日に21年ぶりのWANDSニューアルバム「BURN THE SECRET」がリリースされました。リード曲の「David Bowieのように」も印象的なナンバーの1つです。
この曲の歌詞はすごい悩んだんですよ。(制作の)パターンとして、何個も歌詞を書いていくうちに一度行き詰まって、「やべー、どうしたら良いのか分からへん……!?」となって、1回プロデューサーに相談したんですよ。そこで、「あまり考えすきないように、WANDSが歌ってカッコいい、そして、場所や地域や名前を入れたらどうか」とアドバイスされたんです。
その名前の中には「The Rolling Stones(ローリング・ストーンズ)」も候補の1つとしてありました。実際にはDavid Bowie(デヴィッド・ボウイ)という名前にして歌詞を作りましたが、それでも最初は、しっくりこなかった。悩んで悩んで、そのときに(作曲・編曲・ギター担当の)柴崎さんに俺の気持ちを悟られたのか、「上原的に、これはどう思ってるの?」って聞かれて……。
「どうなんだろう……」と考えたとき、「俺がカッコよく歌うかどうかで、キャッチーになるか、ダサくなるかが決まるんじゃないか。カッコよく歌えば良いんだ! じゃあ『David Bowie』で行ったれ!」と思って、決めました。
――ニューアルバム全10曲のうち、第5期WANDSとしての新曲が6曲。第5期のオリジナルが集まった感じがありますが、この中で一番思い入れの強い楽曲は?
思い入れが強いと言えば、「アイリメンバーU」かな。まさか自分の作曲した曲が入ると思っていなかったので。俺の色が出ているのかなと思います。
――名曲を歌い継ぐ役割も担うなか、(先代のボーカリストから)影響を受けている、参考にしていることは? 自身のなかで、どういう消化の仕方で過去の曲を歌っているんでしょうか。
これは時期によって俺のなかで、いろいろ変化をしています。最初は、本当にどうしていいのかわからないという感じだったんですよね。いざ始まってみると、最初はどうしても昔の曲しかないじゃないですか。そうなったときに、かつてのボーカリストの方、上杉(昇)さんだったり、和久(二郎)さんだったり、歌い方で(ファンやリスナーは)聴いているので、「やっぱりそこは寄せていかないといけないんだろうな……」と。
【リリース情報】
WANDSオリジナルアルバムとしては21年ぶり、第5期初のアルバム「BURN THE SECRET」2020年10月28日リリース!!
WANDS 公式サイト
https://wands-official.jp/