コバルトブルーや赤、白と彩り豊か、勢いよく舞い上がる熱湯、神秘的な湯けむり、あぶくが立つ泥湯。別府地獄は自然への畏怖の念から、古くには地獄とも称せられてきたが、温泉の種類はバラエティに富んでいる。
その別府温泉をはじめ、名湯づくしの大分県は源泉数・湧出量ともに全国一で、泉質も多様。全10種類あるとされる泉質のうち8種類を楽しむことができる。「大分県に来れば世界中の温泉地に行ったのと同じ」ともいわれるゆえんだ。
別府観光の生みの親とされる油屋熊八は「山は富士 海は瀬戸内 湯は別府」と書いた標柱を富士山頂に立てて別府温泉をアピールした。
別府の中だけで8つの温泉郷があり、7種類の泉質が存在するので、異なる泉質を組み合わせて入浴することで相乗効果を期待する「機能温泉浴」を楽しむことができる。例えば、クレンジング効果の「硫黄泉」に入って毛穴の汚れと古くなった皮膚の角質を落とし、その後で保湿効果の高い「ナトリウム塩化物泉」でお肌をしっとりさせるというように。
別府温泉からやや西には、湯布院温泉郷がある。そのなかの1つ、由布院温泉からは、豊後富士ともいわれる由布岳を一望できる。また、湯の坪街道や金鱗湖といった観光スポットも隣接。金鱗湖では、清水と温水が流れこむために、秋から冬にかけて湖面から湯気が立ち上る幻想的な風景が見られる。
湯平温泉は、鎌倉時代から続く古い湯治場であり、映画『男はつらいよ』にも何度も登場する名所。塚原温泉は、伽藍岳の中腹の標高800メートルにあり、鉄イオンやアルミニウムイオンが多く酸性度が高い珍しい泉質だ。皮膚に対して効能があるともいわれている。
大分・別府には、鉄道利用で、新幹線で小倉経由、特急列車で1時間20分。空路では東京(羽田・成田)・大阪(伊丹)・名古屋(中部)からの直行便で大分空港へ降り立ち、バスやタクシーで約40~50分。フェリーでは、大阪南港から別府国際観光港へ、神戸(六甲アイランド)からは大分港へ、それぞれ、さんふらわあが就航中。福岡など九州各地からは高速バスの利便性もいい。由布院へは大分自動車道「湯布院インターチェンジ」が最寄りで、車・バスでのアクセスがおすすめだ。
※ラジオ関西『羽川英樹ハッスル!』2020年10月22日放送回「こちら大分県大阪事務所です」より
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