兵庫県淡路市の養鶏場で11月下旬に発生した高病原性の鳥インフルエンザについて、養鶏場の鶏舎などの消毒や鶏のエサ・ふんなどの汚染物質を処理が4日にも完了し、一連の防疫措置が終わる見通しとなった。県によると、飼育されていた約14万6000羽の焼却処分は12月初旬ごろまで続くという。
県などは、二酸化炭素(炭酸ガス)を用いた鶏の殺処分を発生直後の11月25日深夜に開始。26日早朝から県の災害派遣要請に応じた陸上自衛隊・第三師団(伊丹市)も加わった。すべての鶏の殺処分が完了したのは28日正午ごろで、淡路市内2か所のごみ処理場で焼却される。
また県は、感染が確認された養鶏場の半径10キロにある養鶏場など計7戸に区域外への搬出を禁止していたが、農林水産省との協議の結果、うち5戸に対しては27日から特例として許可。消毒ポイントを通過するなどの防疫措置を取り、搬出ルートなどを守ることなどを求める。年内には搬出制限も解除される見通し。
農林水産省は1日、鳥インフルエンザの防疫対策本部を開いた。兵庫、香川、福岡、宮崎の4県の養鶏場で発生が確認される中、野上浩太郎農相は「鶏の埋却、消毒までを含む防疫措置の早期完了が何よりの優先課題となる」と述べ、各県への支援を継続すると強調した。