映画評論家・増井孝子が注目映画を紹介する「おたかのシネマDEトーク」。今回ご紹介するのは『ノッティングヒルの洋菓子店』!
ノッテイングヒルというのは、英国のロンドン西部の高級住宅街。カフェやレストランが多いおしゃれな街。特にここが憧れの街になったのは、あの映画の影響かも?
それは、ジュリア・ロバーツが演じるハリウッド女優・アナと、ヒュー・グラントが演じる冴えない書店主・ウィリアムのロマンチックな恋を描いた、1999年のロジャー・ミッシェル監督、リチャード・カーティス脚本「ノッテイングヒルの恋人」。
エルビス・コステロの歌う“She”も印象的で日本でもヒットし、ロンドンに行ったらこの街を訪ねなくては……と、特に若い女性に人気のスポットになったこのエリア。
そのノッテイングヒルのゴールボーンロードに洋菓子店を開こうと、パティシエのサラと親友のイザベラ(シェリー・コン)は大はりきり。ところが、突然のサラの事故死で、計画はしょっぱなから頓挫してしまう。
借りた店舗の解約もできず、困ったイザベラはサラの娘のクラリッサ(シャノン・ターベット)と、生前に仲たがいをしてサラとは絶縁中だったサラの母親のミミ(セリア・イムリー)に協力を頼み、何とか店のオープンにこぎつけようと大奮闘。
そんなとき、パティシエの募集を見てやってきたのが、ミシュランの2つ星の店のスターシェフのマシュー(ルパート・ペンリー=ジョーンズ)だった。
実は、マシューはサラの元カレ。もしかして、クラリッサのパパ?
製菓学校で同級生だったというサラとマシューとイザベラ。窮状をみかねて応募してきてくれたマシューを雇い、何とかオープンにこぎつけた洋菓子店は“Love Sarah”と名づけられ、色とりどりのスイーツを並べ、開店の日を迎えた。