井戸敏三・兵庫県知事 20年目の決断、来夏で退任へ 組織若返らせ『変革と挑戦』託す | ラジトピ ラジオ関西トピックス

井戸敏三・兵庫県知事 20年目の決断、来夏で退任へ 組織若返らせ『変革と挑戦』託す

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 兵庫県の井戸敏三知事(75)は11日、2021年7月にも予定されている県知事選には立候補せず、任期満了をもって知事を退任すると表明した。この日の県議会・本会議では「新しい時代をつくる。これは新しいリーダーの元でつくり上げるべきだ。残された任期をしっかり、知事として全力を尽くすことを誓う」と述べた。

退任表明の井戸知事「残された任期をしっかり、知事として全力を尽くすことを誓う」(11日午前=兵庫県議会)
退任表明の井戸知事「残された任期をしっかり、知事として全力を尽くすことを誓う」(11日午前=兵庫県議会)

 新宮町(現たつの市)出身の井戸知事は、自治省(現・総務省)を経て阪神・淡路大震災の翌年、1996年に兵庫県副知事に就任。任期途中で辞職した故・貝原俊民前知事の後を受け、2001年7月の知事選で初当選した。その後は多選への批判を受けながらも県政史上最長の5期20年を務めた。

 2020年1月に発生から25年を迎えた阪神淡路大震災については、「当時最大の課題は、創造的復興、そのための震災復興計画の実現だった。幸い、県民の皆様の災害に負けない歩みにより今日を迎えている」と復興に一定の成果があったと述べた。また、リーマンショック後の2008年度からは、震災で大きな影響を受けた県の財政を立て直そうと、3割の職員削減などの行財政構造改革を実行。2018年度には収支均衡を達成した。

 井戸知事は、「『変革と挑戦』、これがこれからのキーワード。県庁という組織も若返らせなければ、活性化させねばならない」と強調。自身については、「すでに75歳を超えた。体力には自信があるし、気力に衰えを感じているわけでもない。しかし、知事としての5期20年は相当の期間だ」と述べた。

退任表明の井戸知事(左)「残された任期をしっかり、知事として全力を尽くすことを誓う」右側に金澤副知事(11日午前 兵庫県議会)
退任表明の井戸知事(左)「残された任期をしっかり、知事として全力を尽くすことを誓う」右側に金澤副知事(11日午前 兵庫県議会)

 井戸知事は2010年の発足当時から務めた「関西広域連合」の連合長も12月に退任しており、それに続く県知事の退任表明。2021年夏に予定されている県知事選挙に立候補を表明している人は現時点でいないが、井戸知事の後継をめぐっては、現時点で金澤和夫副知事(64)が有力とされている。

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