兵庫県北部、豊岡市日高町の神鍋高原で16日、スキー場の安全を祈願する「雪山開き」の神事が行われた。当日は、12月としては近年珍しいほどの大雪が降り、吹雪の中での「雪山開き」となったが、ここ2年間は雪不足に泣いただけに集まった関係者は「恵みの雪」に笑顔を浮かべていた。
神鍋高原には、関西最長級の4000メートルもの林間コースを持つ「万場」、神鍋一の標高を誇りエキスパートからファミリーまで楽しめる「奥神鍋」、初中級向けの斜面が多く子ども向けの「雪のゆうえんち」も備えた「アップかんなべ」の3つのスキー場がある。
この日の神事は、今年から造雪機を備えた万場スキー場のファミリーゲレンデで開かれる予定だったが、積雪1メートル近い大雪のためレストハウスに場所を移して祝詞の奏上が行われた。その後、外に出て、雪山に向けて破魔矢を射かける恒例の神事を行ったものの、雪が激しく射た矢がどこに飛んだかが全く見えないという一幕も。
日高神鍋観光協会の岡藤泰明会長はあいさつで「昨年の冬は雪不足でほとんど営業できず、夏場の合宿はコロナのためキャンセル続出と厳しい状況が続いたが、この雪でスキー場は大丈夫。たくさんのお客さんをお迎えして安全に冬を越えたい」と話していた。
各スキー場は12月24日~26日のオープンを予定していたが、大雪を受けて急遽営業開始を早めるべく準備を進めているという。