「安心感が子どもを動かす」「若い先生の授業が変わった」豊岡市内の小中学校におけるアクティブラーニングの成果 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「安心感が子どもを動かす」「若い先生の授業が変わった」豊岡市内の小中学校におけるアクティブラーニングの成果

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 兵庫県豊岡市内の小中学校では現在、演劇的手法を取り入れたアクティブラーニングを導入している。平田オリザさんがパーソナリティーを務めるラジオ番組『平田オリザの舞台は但馬』(ラジオ関西、木曜午後1時~)の中で、豊岡市教育委員長の嶋公治さんは、子どもたちや教員の変化を語った。

 豊岡市内の小中学校38校における演劇的手法を用いた授業は、準備期間を含め、今年で6年を迎える。子どもたちも積極的に参加し、保護者の90パーセント以上が「やってほしい」と回答するなど、反応は上々だ。

 嶋教育長は「普段は物も言わず、時間を守れない子どもも、この授業では一番前でずっとうれしそうにしている。つまり、その子の居場所というか、国語や算数のように蓄積されたものではなく、自分がやりたいようにやればよい、そんな安心感がこの子を動かしたのではないかと考えています」と手ごたえを感じている様子。

豊岡市教育委員長 嶋公治さん
『平田オリザの舞台は但馬』パーソナリティの平田オリザさん(右)と田名部真理さん(左)
『平田オリザの舞台は但馬』パーソナリティーの平田オリザさん(右)と田名部真理さん(左)

 また、指導に携わっている平田さんからも「こうした授業は先生にとっても、自分の授業をアクティブラーニング化する意識づけになっている」と話し、「非認知スキル」を磨く演劇的手法が豊岡教育の根幹になっていることを確認した。

 評価にはコツもいる。平田さんによると、「授業の途中で個人を褒めてはいけない。褒めるとウケを狙おうとして空回りしたりする。集団として工夫したところを褒めたり、個人のミスをフォローするような声掛けが必要」。

 本格導入から3年、嶋教育長は「『(相手が)何を言っているかわからない』というとき、子どもらは『考える』ようになった。他者を理解するための根拠、意味づけも探すようになった」と、これからの時代に必要な視点を携えた子どもたちの成長を振り返り、「若い先生ほど英語や算数の授業も変わっていく」と、「協同する学び」の意義を語った。


※『ラジコ』では放送後1週間はタイムフリーでの聴取が可能。番組では、平田オリザさんが、ともにパーソナリティーを務める田名部真理さんと、これまでの自身の話しや演劇界への思い、移住拠点となっている兵庫・豊岡、但馬地域について、トークを進めていく。

『平田オリザの舞台は但馬』
放送日時:毎週木曜日 13:00~13:25
放送局:ラジオ関西(AM 558khz / FM 91.1mhz)
パーソナリティー:平田オリザ、田名部真理

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平田オリザの舞台は但馬 | ラジオ関西 | 2020/12/24/木 13:00-13:25

放送後1週間聴取可能、エリア内無料 radikoプレミアム会員はエリア外聴取可

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