4月14日に予定されている大阪市内の東京五輪・聖火リレーについて、大阪府の吉村洋文知事が「不要不急の外出自粛に取り組むべきで、私自身は、大阪市内の聖火リレーは中止すべきと思っている」、大阪市の松井一郎市長も、新型コロナウイルス対策の「まん延防止等重点措置」期間中にともない「残念だが、聖火リレーは見合わすべき」などと発言している。市内で感染が急拡大する中、見物客が密集しやすいリレーを安全に実施するのは困難と判断した。東京五輪の大会組織委員会の幹部は同日、自治体の意向を尊重する姿勢を示し、中止の公算が大きくなっている。
これについて、兵庫県の井戸知事は、1日の対策本部会議後の会見で「大阪のご判断なので隣から申し上げることではない。リレー自体は室内でもないし、感染防止対策をとった上で、というのが前提。どういう判断をするかは主催者が決めることで、兵庫では今の時点では挙行の方針。状況をしっかり見極めて判断する」と強調した。
3月25日に福島県をスタートした聖火リレーは、兵庫県では5月23日に豊岡市から姫路市まで、24日に尼崎市から丹波篠山市まで、計14市を180人が走る予定。宍粟市は無観客で開催する方針。兵庫県は1日、「まん延防止等重点措置」を政府に要請した。