1978年の連載開始以来40年以上にわたって愛され続ける大人気ギャグ漫画『パタリロ』の実写版劇場映画がついに公開される。2016年と2018年に上演された2.5次元ミュージカル版でも主人公のパタリロを演じた加藤諒が映画でも主役を演じる。その世界観は実写化不可能と言われたが、原作者の魔夜峰央が「彼なら!」と太鼓判を押した。魔夜といえば現在も上映中の大ヒット映画『翔んで埼玉』の原作者でもあり、今年はまさに「魔夜峰央イヤー」となりそうだ。
常春の国マリネラ王国の皇太子パタリロ・ド・マリネール8世は側近のタマネギ部隊を引き連れてロンドンにやってきた。ダイヤモンドの一大産出国であるマリネラ王国では権力争いが激しく、政情が不安定。パタリロにも危険が及ぶかもしれないということで、MI6の諜報部員で美少年キラー・バンコラン少佐(青木玄徳)が護衛につくことに。そこへ現れたのが、パタリロの密着取材にやってきたBBCの記者であり絶世の美少年・マライヒ(佐奈宏紀)。映画全編を通じて繰り広げられる不条理なギャグと同性愛の耽美な雰囲気のミスマッチがファンを虜にする最大のエッセンスだ。美少年だらけ(パタリロ以外!?)の『パタリロ』の世界を見事に再現するキャストとして、タマネギ部隊を演じる細貝圭、金井成大、石田隼ら今をときめくイケメンたちがズラリとラインナップする。
公開に先立って主演の加藤諒がラジオ関西(神戸市)の映画番組『シネマクエストラジオ』(毎週木曜21:00~)のインタビューに答えた。舞台版の制作が発表された際、ファンのあいだでは「美少年はなんとかなったとしてもパタリロだけは……」との声もあったが、その不安は一掃された。加藤は「こういうふうに産んでくださって親に感謝です」と笑う。最初の台本読みで加藤は、パタリロの「皇太子である品の良さ」を大事にしようと考えたが、小林顕作監督から「お金に汚いところやズル賢さをもっと出したほうがいい」とアドバイスを受け、ダークな部分を大切にしながら演技に臨んだ。また細部にネタが仕込まれているコミック同様に、映画でも細かくネタを放り込む演出にも注目してほしいと言う。インタビューは同番組で7月4日に放送される。
『劇場版パタリロ!』は6月28日(金)TOHOシネマズ 梅田ほか全国の劇場で順次ロードショー。
『劇場版パタリロ!』
出演:加藤諒/青木玄徳 佐奈宏紀/細貝圭 金井成大 石田隼 吉本恒生 三津谷亮 小林亮太/松村雄基 近江谷太朗 木下ほうか 池田鉄洋/須賀健太 鈴木砂羽/魔夜峰央/西岡德馬/哀川翔 ほか
公式サイト https://patalliro-themovie.jp/
Ⓒ魔夜峰央・白泉社/劇場版「パタリロ!」製作委員会2019