F4の2021年米国チャンピオンシップ(F4 US)参戦を目指しながら、シーズン開幕当日に苦渋の撤退を発表した女子中学生レーサー、Juju(ジュジュ)こと野田樹潤さん(15)が、2020年の舞台だったデンマークF4に再び参戦することが決まった。NODAレーシングでは「圧倒的な速さを確実に勝ちに結びつけ、年間チャンピオンを獲得する」と宣言している。
Jujuは2021年の戦いの舞台を米国チャンピオンシップとし、所属チームも決まって、いよいよシーズン開幕というその日に、突然、「諸事情による多岐にわたる問題により、これ以上続けることは、問題解決へ向けても改善されず、ドライバーへの負担は増える一方であると判断しました」との理由で、撤退を発表した。
当日のフリー走行で、Jujuはトップタイムを記録。タイムは、ポールポジションを争うその後の予選においても破られることはなかった。事務局は「Jujuの悔しさは計り知れないものがあります」と話し、「応援してくださったスポンサー各位、ファンの皆様へは、ご期待に沿うことができない報告となってしまいましたことにお詫び申し上げます」と説明していた。
NODAレーシングでは、その後、Jujuの今後の戦いの舞台をどうするかを検討。「デンマークF4でやり残したことがある」として、急きょヨーロッパへ拠点を移した。
2020年のデンマークF4は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、当初予定の半数以下の3大会9戦にとどまった。Jujuは各大会で行われる3度の予選のすべてでトップタイムを記録し、デビュー戦でポール・トゥ・ウインを果たした。ただ、激しさを増すマークと、経験不足から勝ちを逃したレースも多く、今年は「圧倒的な速さを確実に勝ちに結びつける」ことにこだわり、年間チャンピオンを目指すことにした。
開幕は5月15日、16日。舞台となるパドボーグパークは、Jujuが初めてデンマークにわたり、マシンの調整や練習で走りこんだコース。Jujuは「不眠不休で体制を作ってくれたチームのメンバー、そしてこのような状況を理解して応援し続けてくださるスポンサーやファンのみなさんに感謝し、成長した姿をお見せします」と話している。