なでしこジャパン(サッカー日本女子代表)は10日、国際親善試合のウクライナ女子代表戦に8-0と大勝。その試合でチームの勝利に貢献したGK山下杏也加選手、MF中島依美選手、杉田妃和選手、FW田中美南選手(レバークーゼン/ドイツに期限付き移籍中)を代表に送り出しているのが、女子サッカー・WEリーグのINAC神戸レオネッサだ。プレシーズンマッチ全4試合をクリーンシートで4連勝し、秋に迎えるリーグ戦開幕に向けて順調な調整ぶりを示している。
INAC神戸応援番組『カンピオーネ!レオネッサ』(ラジオ関西)6月7日放送では、番組パーソナリティーの近藤岳登、赤﨑夏実とともに、5日のサンフレッチェ広島レジーナ戦を振り返った。
WEリーグ参入とともに新設されたチームで、かつてINAC神戸の黄金期を支えていた近賀ゆかり選手らを擁するS広島Rとの初対戦。INAC神戸は0-0で迎えた64分、中島依美選手の右クロスに成宮唯選手がヘッドであわせたこぼれ球を、再び成宮選手が右足でシュート。はじかれたボールがGKに当たってゴールを割り、先手を奪った。その後、前INAC神戸の増矢理花選手、島袋奈美恵選手らを軸に反撃に出た相手を、レオネッサはシャットアウト。追加点こそならなかったが、アウェイで1-0と勝利し、プレシーズンマッチ最終戦を白星で締めくくった。
元Jリーガーの近藤は、この試合について、先発した山下杏也加選手、途中出場の武仲麗依選手の両GKの安定感を絶賛。また、加入2年目のDF長江伊吹選手の落ち着いたプレーぶりにも触れれば、西川彩華選手や三宅史織選手を中心としたDF陣について「バランスがよく、身体をしっかり張っていた」と述べ、クリーンシートの功労者たちを称えた。
最近2試合は、決してINAC神戸が相手を圧倒して勝った試合ではなかっただけに、そのなかでも勝てるというのは選手にとって自信になるという近藤。「今回のプレシーズンマッチでは勝ったなかでいろんな課題が出てきた。9月12日のリーグ開幕、大宮アルディージャVENTUS戦に向けては、それらの課題を修正していくのみ。自信をつけたなかでトレーニングを行えるのはいいこと」と、チームのさらなる飛躍に期待をよせた。
さらに、相手のエースとして躍動していた増矢選手のプレーぶりに近藤と赤﨑は驚嘆。2人はレオネッサ出身の若きアタッカーの広島での活躍にもエールを送っていた。
番組には、サポーターから「ホームとアウェイではコンディションが違うのか? 今回のアウェイ戦では前半、動きが少しかたそうに見えたが」という質問も届けられた。元Jリーガーの近藤は「前泊や当日移動があるのと家で過ごすのでは勝手が違うから、コンディションは微妙に違う。もし体が重いと思うなら、それをどう取っていくか。ホームよりだいぶ早くから体を動かすなど、個人個人で変化をつけて、アウェイでも試合開始からガンガンいけるような状態にしてほしい」と、自身の経験も踏まえてアドバイスした。