コロナウイルスの感染予防のため、手洗い、うがいの励行が言われているが、そもそも正しい手洗いとは……。食中毒予防など、食品衛生の立場から、正しい手洗いの普及に努める生活協同組合コープこうべでは、「アルコール噴霧は、手が汚れたままでは効果が限定的。まずは正しい手順で手をしっかり洗ってから」と話している。
①「まずは水で手をぬらす」
水で手を洗い、ぬらす行程は、手の表面についた汚れを落とすだけでなく、せっけんや洗浄剤を手に取った時の泡立ちに関係する。せっけんの泡立ちが洗浄力の目安になるのでとても大切な準備。
②「せっけんを手に取って」
手は水だけで洗うより、せっけんを使うほうが効果が大きい。プッシュ式の場合は1プッシュが目安だが、手に汚れがある時は泡立ちが悪いので、多めにプッシュ。
③「泡立てブクブク」
いよいよ30秒の手洗いスタート。まずは手のひら、指の腹面をこすり洗い。手には細かいしわがあり、細菌やウイルスはこの中に潜んでいる。それをかき起こすイメージで。
④「手のこうモミモミ」
手のひらが終わると、次は手のこう、指の背を洗う。指の関節のしわにも細菌やウイルスが潜んでいる。このしわを意識して片方の手とよくこすり合わせる。
⑤「指のあいだモミモミ」
指のあいだ、付け根を洗う。小指の外側は、洗っているつもりで洗えていないことが多い。
⑥「親指クルクル」
親指は洗い残しが多い。自転車のハンドルを握るイメージで、片方の手で親指を握り、クルクル回す。親指の付け根の膨らみもしっかりとこする。
⑦「手のひら、指の先ゴシゴシ」
指の先、つめの中は汚れが残りやすい。つめを立て、片方の手のひらで汚れをかき出す。爪と皮膚の境のくぼみにも細菌が残っている。第一関節を曲げて片方の手のひらとこすり合わせる。
⑧「手くびクルクル」
手首は時計やアクセサリーを外すのを面倒がって洗い残しが多い。手首を握り、回すようによくこする。