神戸市中央区のHAT神戸なぎさ公園に、このほど新たなアート作品2体がお目見えした。
海をバックに六甲山を向いて立つ「Animal 2021-01-B (KOBE Bear)」は、高さ3.5メートルの原寸大のブロンズ製のクマの彫刻作品。作者は日本の現代彫刻を代表する作家のひとり、三沢厚彦氏。「神戸市仕様」となっていて、右目は六甲山の緑、左目は空の青が表現され、体の色・ゴールドは太陽や海のキラキラした光を、そして左手の傾きは六甲山の傾きを、右手は海の水平線をイメージしているという。
木々の間で存在感を見せているのは、彫刻家・名和晃平氏の作品「Ether (family)」。高さ4メートルの、ガラスの球体やシリコーンオイル等多様な物質を用いた彫刻作品。名和氏は「重力にあらがい空に延びる4つの彫刻は、復興した街を見守る家族のように、互いに寄り添っている」としている。
HAT神戸は、阪神・淡路大震災を機に整備され、兵庫県と神戸市が連携して再整備を進めている。王子公園から兵庫県立美術館につながる「ミュージアムロード」周辺では多くのアート作品が楽しめる。今回なぎさ公園に2体が加わったことで、海を身近に感じる空間に新たな楽しみが広がった。