2008年、ゲリラ豪雨による増水で子どもを含む5人が死亡した神戸市灘区の都賀川で起きた水難事故は7月28日に13年を迎える。
事故当日、午後3時前に都賀川の上流に近い六甲山上空に突然、黒い雨雲が現れ、大雨・洪水警報が発令されるなか、約10分で川の水位が約1.3メートル上昇、学童保育所に通う子ども3人を含む5人が死亡した。
事故で犠牲になった子どもと同じ学童保育所に自分の子どもを預けたことがあった神戸市の谷口美保子さんは、市民団体「7月28日を『子どもの命を守る日に』実行委員会」を事故の翌年に立ち上げ「二度と事故を起こさないために、活動で得た知識や教訓を多くの人と共有したい」と訴える。
谷口さんは水難事故から13年が経過し「地元の神戸市灘区でも風化が進んでいる」と危惧感を募らせている。これまでは大人の責任として、どのように子どもを守るかという視点から語り継いできたが、今年はこの事故を通じて、子どもたちが自分で自分の命を守るために考え、行動するためのパネル展を企画した。
パネル展「都賀川水難事故から防災を考える」は現場近くの神戸市立灘区民ホール・1階ロビーで7月31日まで開かれている。(神戸市灘区岸地通1)