神戸市北区筑紫が丘の路上で2010年10月、高校2年の堤将太さん(当時16)が刺殺された事件で、将太さんの衣服から当時採取されたDNA型が、殺人容疑で逮捕された元少年(当時17歳)のものと一致していたことが5日、捜査関係者への取材でわかった。
逮捕された愛知県豊山町のパート従業員の男(28)は容疑を認める供述を始めているという。男は事件について「自分が殺した」と周囲に関与をほのめかしていたことも新たにわかった。こうした情報が兵庫県警に伝えられたのは今年に入ってから。その後捜査は本格化し、男の逮捕に踏み切った。男は事件当時、神戸市北区に居住。その後、愛知県豊山町に家族と転居したとみられる。
将太さんが殺害されたのは2010年10月4日夜。その6日後、現場から南西約100メートルの側溝で全長約20センチのナイフが見つかった。しかし、このナイフからは男のものとされる指紋は検出されていない。神戸北署捜査本部は5日、男の身柄を神戸地検へ送った。今後、将太さんとの関係や動機の解明を急ぐ。