神戸のお気に入りカフェやベーカリーのメニューが仕事場や自宅で味わえます―。2016年から東京などで始まった料理配達サービス「ウーバーイーツ」が、7月31日、神戸でも利用できるようになった。
運営するのは、アメリカの配車サービス最大手・ウーバーテクノロジーズ。スマホ注文が可能で、あらかじめ登録した一般の人が「配達パートナー」として、自分のバイクや自転車で自由な時間にデリバリーする仕組みが注目を集めている。どのように注文し、どんな風に届くのか?ラジオ関西の番組「時間です!林編集長」がサービス開始初日の31日、実際に利用して確認した。
ウーバーイーツの公式アプリに登録し、起動。周辺にあるデリバリー可能な店が表示される。午後0時15分、男性スタッフAはランチメニューとして「焼き肉弁当専門店・牛一朗」という店の『仙台風牛タンの御重』1080円を注文し、女性スタッフBは「中華とお酒・マルマン」で『天津飯』800円をオーダーした。
代金をスマホ上でクレジットカード決済として支払うと、到着配達予定時刻が表示された。アプリには配達パートナーのいる位置が地図表示される。到着予定時刻直前に配達パートナーから電話があった。ビルの入口を確認するものだった。
午後0時43分、予定通り注文から30分弱で料理が届く。男子大学生が自転車で配達に来た。話を聞くと、初のデリバリーだったが、スマホ上に配達手順がひとつ一つ表示されるので戸惑うことはなかったという。商品を受け取る。支払済みのためお金のやりとりはなし。受け取りのサインもなし。届いたランチは、できたての温かさが味わえた。
一方、クレジットカードの登録がアプリ上でエラーとなり、男性パーソナリティCと男性スタッフDは注文が成立しなかった。
ウーバーが兵庫県で料理の宅配サービスを手がけるのは、東京・神奈川・大阪・京都に続き、国内5都市目。エリアは現時点で神戸市の中央区・兵庫区・灘区を含む地域。営業時間は午前9時~午前0時の間で、店ごとに異なる。配達料は一律で税込み380円だが最低注文金額はなく、8月31日までは無料。番組コメンテーターで作家の玉岡かおるさんは東京滞在時、頻繁に利用しているといい、「行列に並ばずに人気レストランの味を楽しめるし、家族で別々の店のメニューを注文できる」と高評価した。
昔からある出前の形態だが、店にとっては配達員を雇わなくても宅配の注文を受けられるメリットがある。出前の人手や費用を複数の飲食店で共有する「シェアリングエコノミー」型のビジネスだ。配達パートナーの収入は、レストランで料理を回収すると300円、その後、注文客に届けると170円。レストランと配達先の距離に応じて加算されるという。