林歳彦氏(会社経営者・環境活動家)と、フリーアナウンサーの田中大貴(元フジテレビアナウンサー)がパーソナリティーを務めるラジオ番組『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』2021年8月30日放送回では、兵庫県小野市に本社をおく家具メーカー、株式会社ヤマソロ常務取締役の山本大志さんと、同社直営店「BIGバリュー」統括店長の村田一雅さんがゲスト出演。実店舗とECサイトの両輪を活用する実情を明かした。
株式会社ヤマソロは、1928(昭和3)年にそろばん製造企業として創業。現在は木の加工技術を活かした木製インテリア家具を中心に展開している。ECサイトではオンラインストア「A LA MODE」を運営するほか、実店舗のアウトレット家具店「BIGバリュー」を小野市と加古川市に出店している。
この“リアル店舗とネット”両方で販売を行う強みについて、28歳という若さで常務取締役を務めるEC部門(ネット販売)担当の山本さんは「EC販売だと、何千点と商品を載せることができるので、そこから満足いく商品を見つけてもらえるのが良い点。逆に実店舗だと(取り扱うのが)アウトレット商品ということで、一点しかないものに出会えるという魅力があります」と、それぞれ違ったメリットがあることを強みとして挙げた。
一方、実店舗「BIGバリュー」統括店長の村田さんは「お客様が実際の商品を前にしたとき、安さを実感して欲しいし、なにゆえ安いか理解した上で購入して欲しい。それは実店舗ならではの良さ。今後も時代の流れに沿いつつ、現場から商品の良さを伝えたいです」と話した。
時代に合わせて柔軟な経営を続けているヤマソロだが、コロナ禍で家具業界はどのような影響を受けたのだろうか。
これについて村田さんは「巣ごもり需要ということで、業績は伸びている」と回答。さらに「今は今で、できることを精一杯しつつ、コロナが明けて皆さんが旅行や外出ができるようになったときのことも考えています」と先も見据える。山本さんも「どの業界も、今はEC運営が伸びているのが現状。今後も需要が増えると思うので、変わらず力を入れていきたい」とコメントした。
そして、28歳にして経営トップに立つ山本さんは、自身の仕事について「経営方針を社員に示したり、何かを決断することが私の役割。特に決断に関しては、父(社長)がよく言っている『即断・即決・即実行』を心がけて、決断を先送りせず、すぐに決めて、すぐに行動するようにしています」と語る。この社長の言葉は現場にも浸透しているようで、村田さんによると「実店舗の専務からも『とにかくスピードだ』とよく言われますし、早めのジャッジは運営するうえで良いサイクルを生むと思います」とのこと。
今度について2人は「今後もお客様に支持していただいて、お店をより発展させたい」(村田さん)、「メーカーとして、お客様に満足していただける商品を作る。これに尽きます。お客様からの『満足した』という声や要望、あるいは批評をもとに、より良い商品を提供できるよう改善を重ねていきたいです」(山本さん)と、意気込みを語っていた。