「すごい」
皆さんはどんな時にこの言葉を使いますか?
「あの演技はすごい」「あの風景はすごい」……そのほか何でしょうか?
しかしこの言葉、実は意外に“曲者”で、気をつけなければなりません。
この欄ではおなじみの三省堂の新明解国語辞典で引きますと…、
「すごい」……(形容詞)(1)心の底から恐ろしいと感じさせる様子だ。「(すごい)雷鳴がとどろく/(すごい)目でにらまれる」 (2)全く予測できなかった事態に遭遇して、ひどく驚く様子だ。「朝夕は(すごい)渋滞が起きる道路/台風が接近して海がすごく荒れる/すごい人気……などとあります。
思っていた意味とは違いますか? 「このパフェすごいおいしい」「歌がすごい上手」などと、「すごい」を使うときは対象となる言葉や意味を「強調」するために使っている方が多いと思います。ただ、この意味では決してそうとばかりは言えません。ではどう言えばいいのか。このように強調したい時には「すごい」ではなく、「すごく」を使ってください。
前出の新明解には、
「すごく」……(副詞)「とても・非常に」など、程度がはなはだしい様子を表わす意の口頭語的表現。〔若い世代に好んで用いられる。また、「すごくきれい」を「すごいきれい」などと、「すごい」を副詞的に用いることがある。(以下一部略)〕