容疑者役が佐藤健、刑事役が阿部寛。「64 ロクヨン」の瀬々敬久が監督を務める、映画『護られなかった者たちへ』が10月1日(金)、公開。東日本大震災をめぐって、傷ついた人たちのエピソードを積み上げた、奥深い人間ドラマです。
全身を縛られたまま“餓死”させられるという、異様な手口の連続殺人事件が発生。ここは東日本大震災から10年が経った仙台です。
宮城県警の刑事・笘篠が捜査を開始、被害者の2人は多くの人から慕われる公務員で怨恨の可能性は低そうです。
捜査は難航しますが、笘篠は、別の事件で服役し、刑務所を出たばかりの利根という男に行き当たります。
利根は10年前、震災の避難所で、身寄りのない老婆・けいと、親を亡くした少女・カンちゃんに出会い、肩を寄せ合うように暮らしていました。
数年後にけいの生活が行き詰まり、利根はけいを連れて福祉保険事務所で生活保護を申請しますが、担当者のずさんな対応に激高して事務所に火をつけたのでした。
今回の殺人事件の被害者2人はこの事務所の職員。笘篠は利根が起こした放火事件がこの連続殺人に関連する、と突き止めます。ところが利根は仕事先から姿を消し、行方が分かりません。
警察の捜査が行き詰まる中、第三の事件が起きようとしています。実は笘篠は、震災で妻と子どもを失い、深い悲しみを抱えていました……。