今年9月からスタートした国内女子サッカーのプロリーグ「WEリーグ」で開幕3連勝中のINAC神戸レオネッサ。開幕戦の5得点をはじめ、これまでの3試合すべてで複数得点をとっていることもさることながら、すべての試合で無失点=“クリーンシート”を達成していることも見逃せない。
元Jリーガーの近藤岳登と、“関西の朝の顔”赤﨑夏実(INAC神戸応援大使)がパーソナリティーを務めるINAC神戸応援番組『カンピオーネ!レオネッサ!!』(ラジオ関西)10月4日放送回では、堅守を続ける守備陣に注目した。
「3連勝! 失点ゼロ! プレシーズンマッチからずっとゼロ! すごいわ!」と興奮気味に話す近藤。
2日に行われた第4節のAC長野パルセイロ・レディース戦(2-0)では、ディフェンスラインの一角に高卒ルーキー・18歳のDF竹重杏歌理選手が抜擢されたなか、GK山下杏也加選手、DF三宅史織選手といった、なでしこジャパンの選手たちを軸に、相手を零封した。
「前半、三宅選手が(相手へのプレスで)前へアタックする推進力がすごいと感じるシーンがあったけど、しっかり見返すと、後ろは西川(彩華)選手がちゃんとカバーしている。そういうコンビネーションがすごくいい! その後ろには(最後の砦として)GK山下選手がいるから、もう何を恐れるのという感じ」と、経験豊富な守備陣に脱帽。特に、GK山下選手の鉄壁の守りについては「『キャプテン翼』にデューター・ミューラーというドイツのGKがいて『壁はいらん!』って言っていたのを思い出した!」と独特の表現で賛辞を送った。
GK山下選手は、長野L戦後、無失点勝利が続くことについて「プレシーズン(マッチ)から失点していないというのは、自分も少しは自信になる。プレッシャーは試合を重ねれば強くなるが、自分だけではなくみんなで守っているゴールだと思っているので、それを続けていきたい」と述べ、チームの守備組織の充実ぶりを強調する。
一方、長野L戦では、「立ち上がり、相手が結構前からくる守備のとき、ビルドアップのミスが私自身すごく目立ってしまい、そこから流れを持っていかれてしまった」と西川選手も振り返るように、相手のプレスの速さに後手となり、前半にペースを握れず。昨年までのアウェイ戦と同じく、苦戦を強いられるかと思われた。それでも、後半、キャプテン・MF中島依美選手のCKから西川選手がヘディングシュートを決め、均衡を破ることに成功すると、後半途中から出場したMF阪口萌乃選手の躍動、終盤のMF伊藤美紀選手の2試合連続ゴールなどもあったチームは、長野Lの後半のシュートをゼロに抑えて、敵地で勝ち切った。
「周りがすごく支えてくれて、最後の最後に得点を取ることができて、本当に助けられた試合だった」「試合を通して課題しか残らなかった試合だったので、チャンスはしっかり決め切ろうという思いでやっていた。キッカーのエミさんがいつもすごくいいボールをくれるので、あとは(頭に)当てるだけだった」と、ゴールシーンも含めて謙遜しながら振り返った西川選手。