コロナ禍のニーズに対応も… 神戸のイベント会社 軸は地域のにぎわいづくり | ラジトピ ラジオ関西トピックス

コロナ禍のニーズに対応も… 神戸のイベント会社 軸は地域のにぎわいづくり

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 今年9月に神戸国際展示場で行われた『こうべしんきん ビジネスメッセ 2021』。西日本最大級の産業総合展示会『国際フロンティア産業メッセ2021』と同時開催されたメッセ出展企業の1つが、神戸のイベント・音響会社、六甲音波株式会社(本社:神戸市灘区大石南町)だ。

 音響・照明、イベント企画などを行っている六甲音波株式会社は、創業1964年。50年以上に渡って、東は大阪、西は姫路までの市場・商店街、自治会の催し物や夏祭りといったイベントの運営を手掛けてきた。

六甲音波株式会社のブース

 1995年の阪神・淡路大震災では、長年の得意先が大きなダメージを受け、イベントも減少。大きな危機を迎えたが、代表取締役の鼻野浩昭さんは「付き合いの深かった被災地の市場・商店街での復興イベントもあって乗り越えることができた」と振り返る。

 そんな同社が、大震災以上に大きな影響を受けているのが、昨年から続く新型コロナウイルスの感染拡大だ。3密を避けるため、イベントは大小を問わず中止に。復興特需が見込みにくい分、「大震災以上に苦しいのが続くのでは」と冷静に分析する。

 そのなかで、同社が昨年から力を注いできたのが、スピーカー付きマイク「マイカープロ」の兵庫県内での販路拡大だ。一見すると手持ち部分がやや大きなマイクだが、全長26センチ・300グラムのボディに、マイク、アンプ、スピーカーが一体化。大きなアンプやスピーカーを運ぶ手間もなく、場所を選ばずスピーチや講演をすることができる。

マイカープロ

 もともとコロナ前に韓国からの輸入代理店と知り合い、兵庫県内での販売を準備していた商品。コロナで3密を避けてソーシャルディスタンスが必要になった一方、マスク着用で話しにくくなり、大声を出すこともできなくなった学校現場のニーズと合致。すでに神戸市内の小中学校の6割以上で導入されるなど、イベント関係がほとんどなくなった同社にとっては、大きな支えとなっているという。

 マイカープロを日本に輸入している合同会社BLESSの泉眞姫・代表も、「マイク部分とスピーカー部分が近いためハウリングを気にされるが、ハウリング抑制機能がついており、200人程度が入る教室などで十分に使うことができる」と説明。

 学校現場に納品を重ねてきた鼻野さんも「1クラスでの授業はもちろん、職員会議、体育館での複数クラスの指導も、カバンにマイカープロ1本をいれておくだけで済むと重宝されている」と太鼓判を押す。


※ラジオ関西『こうべしんきん三上公也の企業訪問』2021年10月12日放送回より



2021年10月12日放送回…放送音声

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