女子サッカー・WEリーグ開幕唯一の6連勝無失点、INAC神戸・星川監督の手腕に注目 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

女子サッカー・WEリーグ開幕唯一の6連勝無失点、INAC神戸・星川監督の手腕に注目

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 女子サッカーの国内プロリーグ「WEリーグ」で開幕から唯一の6戦全勝と好調の、INAC神戸レオネッサ。チームの指揮官、星川敬監督の手腕がいま、注目されている。1日のラジオ番組『カンピオーネ!レオネッサ!!』(ラジオ関西)に出演したINAC神戸の安本卓史社長が、ベンチや練習場などでの秘話などを明かした。

 番組パーソナリティーを務める元Jリーガーの近藤岳登は、ここまでのINAC神戸の好調について、「勝っている要因の1つとして、選手をバンバン入れ替えていて、全員が危機感を持ってプレーしているのをすごく感じる。Jリーグでは、ある程度固定された選手は調子が悪くても出る流れがあったりするが、今のINAC神戸ではまずない。調子が悪ければ代えられる」と分析。

 その象徴的なシーンが、10月30日のWEリーグ第7節、ちふれASエルフェン埼玉とのアウェイ戦で見られた。INAC神戸が成宮唯選手のゴールで先制し、給水タイムの直後の、前半25分、先発していた水野蕗奈選手がベンチに下がり、守屋都弥選手がピッチに投入されたのだ。

 近藤はこのシーンについて、「それこそ水野選手はケガではないんですよね?」と問いかけると、安本社長は「ケガではない。試合後すぐに監督に聞いたが、『思惑通りのプレーじゃなかったから。ここは今後のためにも。控えている選手もいるんで』とのことだった」と、星川監督の判断であることを明かした。

 そのうえで、星川監督の采配について、「ネルシーニョっぽい」と、柏レイソルやヴィッセル神戸などを率いた経験を持つ名将に例えれば、近藤も「海外の戦略的な闘将といわれる監督に近いのかな」と述べていた。

INAC神戸の星川敬監督 ※撮影は2021年9月(Photo by T.MAEDA)

「若い選手にチャンスを与えている。途中からの起用でいいプレーを見せていた天野紗(17)や、長江伊吹(19)、前の試合だと菊池まりあ(19)も出ていた」と、指揮官が若手を積極的に登用していると語る安本社長。ここまでの6試合では、セレッソ大阪堺レディースから加入したばかりの17歳FW浜野まいか選手を全試合で先発起用すれば、高卒ルーキーのDF竹重杏歌理選手(18)を抜擢するなど、中堅・ベテランにも逸材がそろうなかでも、年齢関係なく状態のいい選手をピッチに送り出している。

 一方、今季は控えからの出番が多いDF守屋都弥選手、MF阪口萌乃選手といった経験豊富な選手たちも、腐らずに準備を整え続けている。なかでも守屋選手はEL埼玉戦でも前半途中からチームに安定をもたらしたのをはじめ、「ここ何試合かずっと途中からではあるが、役目をしっかり果たしてくれている」(安本社長)。そのようにチームにいい意味での競争意識を植え付けているのも、星川監督の見逃せないタスクの1つだ。

 近藤も「スタメンも、レギュラーを取る、取られないとかの概念じゃない。決まっていない。誰が出ても活躍できるというのは最高の状態」と、INAC神戸の状態のよさを実感する。

 また、選手を新たなポジションで起用するのも、星川レオネッサの特長の1つ。伊藤美紀選手はボランチを本職とするが、今季はウイングバックで序盤戦に臨み、EL埼玉戦ではセンターバックでもプレー。杉田妃和選手もボランチやトップ下ではなく、プレシーズンには前線で起用され、いまは左ウイングバックを主戦場としている。選手のポジションだけでなく、布陣も柔軟に対応。3バックをベースとするチームだが、時に4バックも採用するなど、臨機応変さも際立つ。


※WEリーグ第9節、INAC神戸の2021年最後のホームゲームとなる11月14日のWEリーグ第9節アルビレックス新潟レディース戦では、『カンピオーネ!レオネッサ!!』の公開収録が決定した。さらに、安本社長は「久しぶりにINACカレーをやりますよ! (実は)あれを作ったのは岳登と僕。カレー食べてください!」と述べるなど、ホームゲームではいろいろな企画を立てているという。近藤も「みんな来てよー! お願い!! 来てもらわないと2度と呼んでもらえないから……」とアピールした。



写真左から、INAC神戸の安本卓史社長、赤﨑夏実、近藤岳登(写真:ラジオ関西)


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カンピオーネ!レオネッサ!! | ラジオ関西 | 2021/11/01/月 18:30-19:00

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