通学や日常的に自転車に乗る機会の多い高校生に、自転車の安全運転について考えてもらいたいと、18日、兵庫県赤穂市で自転車交通安全教室が行われた。
これはJA共済連兵庫が兵庫県警と地域のJAと連携し、2009(平成21)年から毎年開催しているもので、これまでに兵庫県内の中高生延べ1万8,000人が参加している。
この自転車交通安全教室では、危険な自転車走行に伴う交通事故場面を、スタントマンによって再現。生徒が事故の危険性を疑似体験する「スケアード・ストレイト教育技法」といわれるものを取り入れている。18日に兵庫県立赤穂高等学校で行われた同教室には、1年生196人が参加。グラウンドに用意された自動車や自転車にスタントマンが乗り込み、様々な交通事故のシーンが再現された。
今回参加した男子生徒は、「自転車に乗りながら電話をしたことがあったが、今日の事故再現を見てやめようと思った」と危険性を実感。「これからは一回停まって電話をし、終わってから運転を再開するようにしたい」と気を引き締めていた。
兵庫県赤穂警察署長の堀祐一郎さんは、「昨年、赤穂市の自転車による人身事故は54件で、うち10件が10代の方が被害にあっている。事故の主な原因は、安全不確認、一時停止場所での不停止。自転車は軽車両であり、交通ルールを守る主体であることを認識し、安全運転で自転車に乗っていただきたい」と呼びかけていた。