「馬の耳をかいてあげるとこうなります」と題された動画が話題です。仲の良い馬同士でお互いに毛づくろいをしたり、人がブラッシングをしてあげたりすることはあっても、馬に対して耳かきを行うことは一般的にはあまりないそうですが、その動画では、馬が恍惚とした表情を浮かべており、コメント欄では「失神しそうなくらい気持ち良さそう!」「お腹が痛くなるくらい笑った」「表情が面白すぎて癒される」「目の焦点が合ってなくて爆笑」「夢に出てきそうなくらい可愛い」などとたくさんの声が寄せられました。
動画が投稿されたのは、三重県伊賀市にある子ども専門乗馬クラブ「ペピーズホースフィールド」のYouTubeチャンネル。耳かきをされるのはクォーターホースの牝馬のローゼスちゃん、19歳です。代表の上迫さん(通称・ナッキー)が、馬の爪を掃除するための道具「ウラホリ」(ペンキ塗りをする小さなハケのようなもの)を使って、ローゼスちゃんの耳をかいていきます。
ウラホリで優しく、耳の中をこすっていくと……ローゼスちゃんのお鼻がムズムズ動きながら、目がトロ~ンとしてきます。そして徐々に耳かきをされている方向に顔が傾き、耳かきのリズムに合わせて首まで振ってしまうほど気持ち良さそうな様子! ローゼスちゃんのご満悦そうな表情に、上迫さんも耳かきをしてあげながら、ついつい「目がヤバい……」と笑ってしまいます。
上迫さんに、馬の耳かき事情について聞きました。
「一般的に、馬は耳を触られるのがあまり好きではありません。ローゼスとは17年の付き合いになりますが、ここまで耳かきが好きだと気付いたのは、今年の7月です。ある程度、耳かきをさせてくれる馬は他にもいますが、ここまで耳かきが好きなのはローゼスだけです。普段はブラッシングの時に耳を軽く拭いてあげたり、手で掻いてあげたりはしますが、動画のような耳かきは何となくしてほしそうなときしかしません」
4歳から中学生までを対象とした子ども専門の乗馬クラブであるペピーズホースフィールドでは、総勢10頭の馬やポニー、営業担当の保護犬が2匹、癒し担当の豚が1匹、草刈り担当のヤギが2匹と、たくさんの動物たちがいます。その中でも一番のベテランであるローゼスちゃんが好きなことは、とにかく食べることと、人からしてもらうブラッシング。おっとりした性格のため、子どもたちの乗り心地も抜群だそうです。