兵庫県尼崎市発注の水道工事をめぐる贈収賄事件で、神戸地裁は8日、加重収賄罪などに問われた元市水道建設課技師の男A（33）と 元同課技手の男B（27） に懲役３年、執行猶予５年の有罪判決（いずれも求刑は懲役3年）を言い渡した。さらに、Aに追徴金約242万円、Bに同約235万円を言い渡した（いずれも求刑通り）。
また、贈賄罪などに問われた土木工事会社社長の男（52）と社員の女（46）はいずれも懲役2年、執行猶予4年（いずれも求刑懲役2年）とした。
判決によると2018～2021年、水道工事の入札で土木工事会社に設計金額を教える見返りに、Aは現金計250万円、Bは現金計230万円と、それぞれ高級ブランドの財布などを受け取った。
判決で神戸地裁は「公務員の責務を忘れ、当たり前のように入札の秘密事項の教示を繰り返して賄賂を収受し、悪質な犯行だ」と指摘。「土木工事会社側も積極的に不正を働き掛け、入札の公正に与えた損害は大きい」とした。
