自転車事故を防止する対策として、自転車シミュレーター1台が兵庫県の丹波交通安全協会(丹波市)に贈られた。
これは、一般社団法人日本損害保険協会が交通事故対策の一環として行っているもので、今年も全国に10台の自転車シミュレーターを寄贈。そのうちの1台が、一般財団法人兵庫県交通安全協会を経て、丹波交通安全協会に振り分けられた。兵庫県内の地区交通安全協会への寄贈は3年連続で、通算5台目。
11月29日、丹波市の春日福祉センター「ハートフルかすが」では寄贈式が行われた。そのなかで、日本損害保険協会兵庫損保会会長の小西晃裕さん(三井住友海上火災保険株式会社神戸支店長)は、「自転車シミュレーターを有効に活用して事故防止に役立たせていただきたい」とコメント。また、兵庫県交通安全協会専務理事の黒河内豊さんは「自転車シミュレーターは効率的に自転車のルールなどを学べるので有効に活用して自転車事故の防止に努めたい」と述べていた。
今年に入って兵庫県では、自転車が関係した事故が、10月末までの時点で昨年の同時期を111件上回る3,555件、発生している。今回寄贈されることになった丹波交通安全協会の会長・石川憲幸さんは「今年丹波地区では、不幸にして自転車とトラックの事故で、通学中の中学生が亡くなる事故が発生したが、今後、このような事故が発生しないように、自転車シミュレーターを有効に活用していきたい」と、事故再発防止を誓っていた。
寄贈式終了後、参加した安全協会の関係者が自転車シミュレーターを試乗体験。その際に、「交差点や自転車の発進時の安全確認を忘れることがあったので、今後、気をつけたい」と感想を述べ、気を引き締め直していた。