年の瀬が近付き、飲み会が多くなる季節。久しぶりに居酒屋の生ビールを飲んで、格別だと感じた方も多いのでは? 自宅で飲むビールとお店で飲むビールは何が違うのでしょうか? ビール業界の発展のための広報活動や正しい飲酒の推進活動を行う「ビール酒造組合」に聞きます。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
――ビールにはどんな種類があるのでしょうか?
ビールには、原料、酵母の種類や、熱処理の有無などによる分け方がありますが、購入方法でいうと、缶、瓶、樽の3種類です。缶入りのものは、スーパーやコンビニで販売され、主に自宅で飲まれることが多いビール。瓶入りのものは、酒屋やスーパーで販売されるほか、飲食店などでも提供されることが多いビール。633ml(ミリリットル)入りの大瓶、500ml入りの中瓶、334ml入りの小瓶があります。樽入りは、飲食店などに設置したサーバーを介し、ジョッキに注いで提供される、いわゆる「生ビール」です。
――この3つの種類の違いはなんでしょうか?
実は、どのビールにも違いはありません。容器が違うだけで、基本的にはどれも中身は同じ「生ビール」なんです。現在、日本で製造されているビールのほとんどは、ろ過機やフィルターを使って酵母を取り除くという製法で作られているのですが、このように熱処理をしないビールはどれも「生ビール」ということになります。同じメーカーの製品なら、缶、瓶、樽ともに作り方や成分は統一されていて、最後のパッキングだけがそれぞれ異なります。やっぱり「生ビールがおいしい!」とか「缶・瓶ビールが最高!」なんて言ったりもしますが、どれも味に違いはありません。あえて言うなら、グラスへの注ぎ方や、注ぐグラスの温度や清潔さで感じ方が変わってくるようです。
――自宅でビールをおいしく飲むコツを教えてください。
缶・瓶ビールの味やのどごしの感じ方は、グラスへの注ぎ方やその温度で変わります。個人的には、冷たいグラスにゆっくり注いで、細かく泡を立てるのが好きですが……。勢いよく注いで炭酸を飛ばし気味にしてみたり、キンキンに冷やした缶から直接飲んだりと、自分の好みの飲み方を見付けていただければと思います。また、自分の「適量」を知っておくことも大切です。お酒は20歳になってから、飲み過ぎには気を付けて、節度を持って楽しんでください。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆