北新地ビル・放火殺人「私たち、社会復帰のために必死だった…」クリニック通院の男性語る | ラジトピ ラジオ関西トピックス

北新地ビル・放火殺人「私たち、社会復帰のために必死だった…」クリニック通院の男性語る

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 大阪・北新地にあるビルの放火殺人事件で、大阪府警は21日、新たに20代とみられる女性が死亡したと発表し、死者は25人になった。 20日までに身元が判明したのは21人。

 12月17日に起きたビル火災では、火元の4階の心療内科クリニックにいた27人が心肺停止で搬送され、容疑者の男(61)と30代とみられる女性1人が意識不明の重体。

死亡した24人全員が一酸化炭素中毒死と判明 非常口の扉に外側から目張りのような粘着テープも
死亡した24人全員が一酸化炭素中毒死と判明 非常口の扉に外側から目張りのような粘着テープも

 心療内科クリニックでは、事件当日、休職した人らの職場復帰支援のため集団治療を行う「リワークプログラム」が行われる予定で、多くの利用者が来院していた。

 2021年10月から事件の4日前までプログラムに参加していた30代の男性が、20日、現場を訪れ花を手向けた。そしてラジオ関西の取材に応じた。亡くなった男性3人と、一緒にプログラムを受けたことがあったという。

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 私たち、社会復帰するために必死だったんです。「リワークプログラム」は週4回(月・火・木・金曜)、特に(事件があった)金曜日は人気がありました。月曜日は、気分的にしんどい、そんなことも背景にあるのだと思います。
 4人掛けのテーブルが4つ。16人がプログラムを受けることができます。日によってはは少し人数がオーバーすることもありました。私がお話しした3人のうちAさんは『休職して退職、今は無職だから家事を頑張っている。早く元気になって就職活動もしたい』と願い、Bさんは同世代で、聴いていた音楽や流行など、意気投合した人は実家が近く、話が盛り上がったのが最後でした。
 Cさんは毎回、一番前の席に座ってプログラムを受けていました。真剣に臨床心理士の先生の話を聞いて真面目に取り組み、周りへの気配りもできる方でした。

日を追うごとに多くの花が手向けられている
日を追うごとに多くの花が手向けられている

 院長先生も、心優しく、親身になって下さいました。うつ病で悩んでいる人には『週1回でいいから』と。そして私の復職が近くなると、『週4日で来てみたら』と勧めてくれました。
 そして、(12月20日現在)安否がわからない臨床心理士の女性。私たちに寄り添ってくれて、本当にお世話になりました。どうなっているのか、とても心配です。

「みんな、一生懸命生きていた」静かに手を合わせる
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