新年を迎え、警察官が士気を高め安全を守る決意を新たにするため、兵庫県警察本部の「年頭視閲式」が5日、神戸市中央区・メリケンパークで行われた。
新型コロナウイルス感染拡大防止の観点で、昨年は中止となったが、今年は例年の約3分の1に規模を縮小、事前告知せず、例年実施するアトラクションも行わなかった。
視閲式は、瀬尾和章・生活安全部長を総指揮官に、阪神・淡路大震災の際に結成した広域緊急援助隊や女性警察官の特別機動隊を含む警察官約270人、白バイやレスキュー車など23台が、オープンカーに乗った種部滋康本部長の視閲を受けた。
特に兵庫は対立抗争が続き、動向が流動的な特定抗争指定暴力団、六代目山口組と神戸山口組という「2つの山口組」の拠点を持っており、5日の「特定抗争指定暴力団」の指定期限延長(8回目)など徹底した警戒を強めるほか、資金源の遮断など、総合的な対策が必要となる。
全国の刑法犯認知件数(犯罪件数)は、戦後ピークの2002年から去年まで19年続けてマイナスとなる見込みだが、兵庫では昨年10月に4度目の緊急事態宣言が解除されて以降、治安の悪化が懸念され、兵庫県警は安心・安全の確保に注力したいとしている。