◆鉄アナ・羽川英樹「行ってきました!」vol.63
ホテルのステーキハウスといえばフレンチレストランと並ぶ高級食材の宝庫。特にディナータイムはなかなかお値段的にも勇気がいるものです。しかしそんな敷居の高い場所も、ねらい目はランチタイム。まずはこの時間帯で新規のお店を開拓していきましょう。
いま神戸ポートピアホテルでは「2022新春ランチフェア」を開催。館内のレストラン5店舗では、ご祝儀価格ともいえる3800円(税、サービス料込み)で超お値打ちメニューを展開しています。なかでも注目は、ゴージャスな鉄板カウンターを備える鉄板焼「但馬」(本館2階)の、滋賀の食材をたっぷり取り入れたお値打ちランチ「新春ランチコース」です。
まずは体が温まる赤カブのスープと山もりの新鮮サラダ。そして鉄板に最初に登場したのは、近頃とみに人気の「ガレット」です。そば粉と水・塩だけでつくった生地を薄く円形に伸ばし、半熟卵をのせ、その後正方形に折りたたんで完成となるフランス・ブルゴーニュ発祥のメニュー、ガレット。今回の「伊吹在来種そば粉のガレット」は、滋賀の最高峰・伊吹山の麓で栽培された香り高い伊吹のそば粉を使用し、トッピングにはスペイン産の生ハムを使用してその塩気でいただきます。素朴ながら味わい深く印象に残る一品です。
メインは、きめ細やかな肉質と脂質の口溶けの良さが特徴で、日本三大和牛にも数えられる近江牛100パーセントのハンバーグ「近江牛を使ったクレピネットハンバーグ」です。今回は卵やパン粉などのつなぎはいっさい使わず、ミンチ肉と香辛料のみで生成されています。これをクレピネット(豚の横隔膜の周りについてる網状の脂肪)で包んで丁寧に焼いていきます。特製のだいだいポン酢に伊吹大根が添えられますが、このダイコンがひとくち目は甘いのに、次から独特の辛さがやってくるという不思議。わざと粗く削ってその食感も楽しみます。ほかにも高知の特製塩・ワインマスタード・粒山椒などが並び、どの付け味にするか迷うところです。とにかくこのハンバーグは口に入れた瞬間「今まで食べていたハンバーグはなんだったんだ」と思うくらい、肉本来のうまみがを存分にひろがる逸品なんです。さらに、付け焼き野菜で秀逸なのは、滋賀の高島で栽培される「万木(ゆるぎ)カブ」。生でかじってみたいジューシさと甘さがなんともいえない冬野菜です。
◇神戸ポートピアホテル
神戸市中央区港島中町6-10-1
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