「こんばんは。おはようございます」は自然だった!? 宮沢賢治作品にも登場 かつて「挨拶」とは… | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「こんばんは。おはようございます」は自然だった!? 宮沢賢治作品にも登場 かつて「挨拶」とは…

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 皆さんが日頃、あたりまえのように使う「おはよう」という言葉。放送などの業界では、その日、その人と最初に顔を合わせた際には、昼夜を問わずこの言葉で挨拶するのが習慣です。いつから誰が始めたのかはわかりません。さて、この「おはよう」という言葉。どんな意味があるのでしょうか? 改めて調べてみました。

『広辞苑 第七版』(岩波書店)には…

【お早う】(オハヤクの音便)①相手がその場に早く来ている時の挨拶のことば。宮沢賢治、雪渡り「今晩は。―ございます。入場券はお持ちですか」②朝の挨拶のことば。

とあります。

「音便(おんびん)」とは、「日本語で音節の一部が脱落して、元の音とは違った音に変わる現象。『咲きて』が『咲いて』、『早く』が『早う』…(以下省略)」(広辞苑より)のことです。

「今晩は。おはようございます」。今聞いたら、変だと思うかもしれませんが、もともとは朝に限らず、早く来た人に対して使う挨拶の言葉だったようです。放送業界の挨拶が「おはよう」だというのも、そこからきている可能性があります。放送局は1日24時間、常に誰かがいる所ですので、「自分より早い」ということから、昼夜の別なく使われるようになったのかもしれません。

 ついでと言っては何ですが、「こんにちは」と「こんばんは」も、広辞苑で引いてみました。

「【今日は】(『今日は…』と言う挨拶語の下略。)昼間の訪問または対面の時に言う挨拶語。」

「【今晩は】(『今晩は…』と言う挨拶語の下略。)夜間の訪問または対面の時に言う挨拶語。」


◆「ことばコトバ」アーカイブ記事

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