猫がジャンプする瞬間を撮影した「飛び猫」をはじめ、さまざまな猫の姿をとらえた写真家・五十嵐健太氏の猫写真展が、宝塚市立文化芸術センターで開催されている。2022年3月27日(日)まで。
何かを訴えているような顔だったり、何かを狙っているような鋭い目つきだったり、無防備に寝転がったり……「五十嵐健太 猫写真展」の会場は、様々な表情の猫たちの写真で埋め尽くされている。
写真家・五十嵐健太氏は、猫の表情やしぐさを取り続け、猫が動物として本来持つ躍動的な面と、特有の可愛さを、カメラを通して映し出している。
「飛び猫」は、五十嵐氏が故郷の千葉県の漁港で、船から船へとジャンプする猫を見たのをきっかけに10年ほど前に取り始めた。「映像でのジャンプは一瞬だけど、写真はその瞬間を止めてゆっくり見ることができる」という。ジャンプする先を見据える表情はどれも凛々しい。
一方で、寝転んで安心しきった表情を見せたり、あくびをしたり、相撲を取っているかのような動きを見せたり、単なる「かわいい」にとどまらない猫たちが写真の中で躍動しており、ついつい見ている方がセリフをつけたくなる。
会場には「飛び猫」の他、大阪・中崎町のカフェの看板フクロウ「フク」と子猫の「マリモ」を撮り下ろした「フクとマリモ」、禅の言葉とのコラボ「ねこ禅」の3つのシリーズを中心に、五十嵐氏の作品およそ400点が並ぶ。
また、「猫と宝塚」と題した一般公募作品およそ200点も展示。プロではなく家族の視点でとらえられた猫たちが並ぶ。
宝塚市立文化芸術センターの吉田俊介学芸員は、「猫の表情は1匹1匹違う。表情やしぐさ、周りの環境を含めて細かい所まで見てほしい」と話す。
◆「五十嵐健太 猫写真展」
会期 2022年2月11日(金)~3月27日(日)
会場 宝塚市立文化芸術センター 2階メインギャラリー
休館日 水曜
【宝塚市立文化芸術センター 公式HP】