兵庫県の斎藤元彦知事は10日、ラジオ関西の生番組に出演し、ロシアによるウクライナ侵攻に関連して、「兵庫県に在住のウクライナ人を頼って、多くの避難民が来られることが予想される。県としては、県営住宅を無料で提供し、生活面でしっかりサポートしていきたい」と述べた。
この日から兵庫県国際交流協会に「ウクライナ避難民等相談窓口」を開設。募金のほか、ふるさと納税を利用した寄付も募る。斎藤知事は、「ふるさと納税というと、県外の人が対象というイメージがあるが、兵庫県内の法人、個人でも可能。ぜひ県民のみなさんに協力をお願いしたい」と呼びかけた。
兵庫県にはウクライナ国籍の在住者が約90人(2021年6月時点)いる。斎藤知事は、「今後、ウクライナから日本に避難した人々が、こうした人たちを頼りに、または在住者の招きで兵庫県に来られることが想定される。兵庫県としては、市や町、関係機関と連携し、受け入れの準備をしっかりしたい」と述べた。
相談窓口は、神戸市中央区東川崎町1の神戸クリスタルタワー6階にある兵庫県国際交流協会に開設。住宅や医療、雇用、労働、教育など幅広い相談にワンストップで応じる。言語はウクライナ語やロシア語でも対応する。
また「避難民のみなさんの生活が始まると、家財道具や生活物資をはじめ、場合によっては金銭面の支援も必要になってくる。このため県の庁舎に募金箱を設置するほか、人道支援を目的としたウクライナ緊急支援プロジェクトを、今日からふるさと納税の仕組みで始める」と述べた。寄付は「ふるさと納税サイト」で受け入れる。返礼品はないが、個人の場合はふるさと納税として住民税控除等の対象となり、法人の場合は法人税の損金算入が可能となる。斎藤知事は「少額でも構いません。県民のみなさんの心を寄せてほしい」と話している。