SDGs未来都市に選ばれている兵庫県姫路市で、SDGsに対する理解を深めることを目的としたシンポジウムがこのほど開かれた。みなと銀行(本店:神戸市)と、近畿経済産業局が主催し、播磨地域の企業の経営者を中心に、商工会議所や金融機関などから約150人が参加した。
SDGsは、2015年9月に国連で採択された持続可能な開発目標。2030年の達成を目指し、企業や市民、行政に積極的な参加が求められている。企業は成長戦略に、自治体はその視点をいかしたまちづくりに取組んでいる。
冒頭、みなと銀行の服部博明会長は、「兵庫県は知事が交代して相当SDGsに力を入れようとしているが、どうしても大企業が取り組む比率が高く、中小企業が低い。『何から取り組めばいいかわからない』という声が多い。できるところから始める機会にしたい」と挨拶した。
その後、神姫バス株式会社(本社:姫路市)長尾真社長などが基調講演。同社は新型コロナウイルスの影響で大きな影響を受けるなか、貨物と乗客を同時に乗せてバスを走らせる「貨客混載」などの取り組みを紹介し、「バス会社から、まちづくり・地域づくり企業になっていかなければならない」などと強調した。
その後、「企業活動とSDGs、ビジネスで役立つ短期・長期の視点」をテーマに、姫路商工会議所の齋木俊治郎会頭をはじめ、地元企業の経営者などがパネルディスカッションをおこない、「女性の活躍推進とSDGs」、「地域との連携をどう深めるか」などについて討論した。