兵庫県豊岡市にある城崎温泉の旅館に、地元に生息するコウノトリをあしらった新たなフォトスポットが登場した。
新たな名物が現れたのは、JA共済連兵庫が運営する城崎温泉の宿泊施設「あさぎり荘」(豊岡市城崎町湯島)。今年5月に開業60年を迎える同館では、昨年6月に敷地内にコウノトリの人工巣塔を設置し、9月以降、コウノトリの飛来が確認されている。
今回誕生したフォトスポットは、コウノトリと旅館の女将をモチーフにした新キャラクター「コウノトリ女将」の横にコウノトリの巣をあしらっており、コウノトリのヒナのように巣から顔を出して写真を撮ることができる。
3月30日に行われたお披露目のセレモニーでは、豊岡市コウノトリ共生部の川端啓介部長が「コウノトリ女将というキャラクターを通じてたくさんの方にコウノトリ野生復帰の取り組みと、その背景や関係者の思いを知っていただきたい」とあいさつ。「あさぎり荘」の代表取締役社長も務めるJA共済連兵庫の三森京介本部長は「あさぎり荘に宿泊していただき、但馬の食材を召し上がっていただくことで、城崎温泉の旅を楽しみつつ地元を応援し、コウノトリが暮らせる環境を守っていただきたい」と話していた。
「あさぎり荘」の館内では、但馬地域の特産品である「コウノトリ育むお米」や「但馬牛」、兵庫県の特産品である「山田錦」といった地域食材のPRコーナーを設けているほか、コウノトリの生息地を守るための「コウノトリ募金」の募金箱も設置。さらに、「あさぎり荘」では、コウノトリのえさ場となる湿地を保全するためのボランティアツアーにも取り組んでいる。