「淡路島の生しらす」が誕生して、12年目。新鮮な生しらすを求めて多くの観光客が淡路島(兵庫県)を訪れる。今年も4月21日から11月末まで、島内の飲食店や宿泊施設66店舗で、生しらす丼の提供が始まる。
淡路島で生しらす事業が始まったのは2011年。淡路市の岩屋港で水揚げされた生しらすの中から、ベテランの職人が目利きした最高鮮度の「きれいもん」のみを使用。口に運ぶと、つるっとなめらかで、かむとプチプチした食感。後味にほのかな甘味を感じられる。「明石鯛」やハモなどの高級食材に対し、もっと気軽に楽しんでもらいたいと誕生したのが、新鮮な生しらすがどっさり乗った「生しらす丼」。一度食べたらクセになるおいしさで、毎年60万食が提供されている。
「淡路島の生しらす」は鮮度が命。水揚げされたばかりの漁船の上で氷漬けにされ、漁師たちが大急ぎで岩屋港へ。荷下ろしされると「走って」トラックへと運ばれ、そのまま加工場へ。加工場に着くと、すぐに急速冷凍される。水揚げからここまで、わずか数十分。セリにかけていたら鮮度が落ちてしまうため、加工場に直行するシステムが確立された。港から加工場までの距離が近い岩屋でないと「淡路島の生しらす」は生まれなかったかもしれない。
今年も、淡路島全島の飲食店や宿泊施設66店舗で、淡路島の生しらす丼が食べられる。このうち、「道の駅あわじ」では、1つの施設内で2種類の生しらす丼が味わえる。1階にある「おさかな共和国えびす丸」では、900円というお手頃価格で提供。テラス席から明石海峡大橋を眺められる「レストラン海峡楼」は、海鮮盛りだくさんの豪華な生しらす丼を1,380円で堪能できる。どちらも特製だれを使用して、生しらす本来の味をより一層引き立てる。
淡路島の生しらすは、4月1日から、淡路市ふるさと納税にも登場した。家庭でも、淡路島の味と香りが楽しめる。