14年ぶりの回顧展 「モディリアーニ」 世界初公開作品も 大阪中之島美術館 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

14年ぶりの回顧展 「モディリアーニ」 世界初公開作品も 大阪中之島美術館

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 日本では2008年以来14年ぶりの回顧展となる開館記念特別展「モディリアーニ -愛と創作にささげた35年-」が、大阪市北区の大阪中之島美術館で開催されている。2022年7月18日(月・祝)まで。

 叙情豊かな人物像で知られるイタリアの出身のモディリアーニ。代表作『髪をほどいた横たわる裸婦』は今年2月に開館した大阪中之島美術館にとって「コレクションの顔となる1点」であることから、「開館記念特別展の第2弾として、また企画展の第1弾としてモディリアーニ展を開催することに迷いはなかった」と、菅谷富夫館長は話す。

 35歳で生涯を閉じたモディリアーニ。その活動期間は長くない。開館記念特別展では初期から晩年までの優れた作品の他、同じ時代を過ごした「エコール・ド・パリ」の作家、また交流のあった藤田嗣治ら日本人画家の作品なども紹介する。例えばある作家の作品の隣にはモディリアーニがその作家自身を描いた素描が並んでいる。交流の痕が見て取れ、その関係性に思いを巡らせることもできる。

 世界初公開となる『少女の肖像』は、スウェーデン生まれのハリウッド女優、グレタ・ガルボが生涯大切にしていたもので、絵画なのに彫刻のような女性が描かれている。

 また、モディリアーニの真骨頂と言われるのは肖像画とヌード。大阪中之島美術館の『髪をほどいた横たわる裸婦』と同じモデルを描いたとする作品『座る裸婦』が並べて展示され、2つの作品が大阪で初めて再会した。これは保蔵するベルギー・アントワープ王立美術館が改修中のため実現したもので、小川知子学芸員は、「“大阪の裸婦”はこちらをまっすぐ見つめている。『アントワープの裸婦』は流し目風。また体のボリューム感も違う」と話す。

「モディリアーニは生涯を通して美しいものを追い求めた。創作に打ち込んで妥協のない人生だった」と小川学芸員は分析する。開館記念特別展では、彼がどんな時代にどのようにして生き、作品と向き合ったのか、感じ取ることができる。

大阪中之島美術館 外観

◆大阪中之島美術館開館記念特別展「モディリアーニ -愛と創作に捧げた35年-」
会場 大阪中之島美術館 5階展示室
会期 2022年4月9日(土)~7月18日(月・祝)
定休日 月曜(5月2日、7月18日を除く)
【開館記念特別展HP】
【大阪中之島美術館HP】

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