◆鉄アナ・羽川英樹「行ってきました!」vol.80
初夏のさわやかな季節に久しぶりに自転車で琵琶湖一周=「ビワイチ」にチャレンジしてきた。
コロナ禍などで4年ぶりになるが、ようやくマスクを外して走れる爽快感はたまらない。私の場合、サイクリングは50代前半から始め、これまでにも琵琶湖・淡路島・しまなみ・浜名湖・美方五湖などに挑戦してきたが、「ビワイチ」はこれらの中でも圧倒的に距離が長い。
4年前は60代半ばだったので2日間で琵琶湖1周約200kmはなんとか走れた。しかし、今は69歳になっており、いささか体力も衰えている。そこで今回採用したのが「ショートカット・ビワイチ」だ。
通常は近江大橋経由で1周するのだが、これを少し北側にある琵琶湖大橋で1周すると2割ほど距離が少なくなる。つまり2日で160kmになる。これならなんとかなりそうだ。
新大阪から新幹線で米原へ。駅ナカには数多くのスポーツバイクを揃える「米原駅サイクルステーション」がある。このたび、レンタルしたのはベルギー製のロードバイク「RIDLEY」(リドレー)。また、ここではヘルメット・サイクルメーター(速度や走行距離などがわかるもの)・ドリンクホルダー・パンク修理キットなどが無料でセットされているのもうれしい。新幹線停車駅の中にあるので、遠くから手ぶらで「ビワイチ」に挑戦する人も多い。
今回は米原起点で逆時計回り(これが一般的)にスタートする。1日目は米原を出て長浜から湖北経由で湖西に向けての道程となる。長浜を出るとコース上にはコンビニや商店はほとんどないので、早昼を道の駅・湖北みずどりステーションでとる。ここは名物「焼き鯖スパゲティ」がおすすめ。
とにかく1日目は北湖の神秘的な美しさを堪能できる。大津や草津あたりの南湖とは違い、鳥の鳴き声しか聞こえない静けさと美しさが北湖の魅力だ。
中でも私がお気に入りの場所が湖北に1か所ある。毎回ここでしっかり休憩や昼寝までしてしまうのだが、まったく観光地化されておらず秘密の休憩場所になっている。
一方、海津大崎は桜の名所で春は大混雑。今の季節は緑蔭のトンネルを爽快にくぐりぬけることができる。ただ1日目は旧賤ケ岳・藤ヶ崎・岩熊(やのくま)という3つのトンネルを通過せねばならず、アップダウンがけっこう堪えるタフな85kmでもある。