各地から梅雨入りの報が届いていますが、晴れた日には、夏をも感じさせる時期になりました。降り注ぐ日差しが苦手だという人も、日除けにちょっとおしゃれな帽子を被れば気分が変わるかも知れません。
兵庫・神戸に、ファッションとアートを通して「帽子」を世界に発信するデザイナーがいます。KOJI YAMANISHI(コウジ ヤマニシ)さん。オリジナルブランド「KOJI YAMANISHI」を展開しています。アーティストとして精力的に活動。2015年には、フォトグラファーとしてパリコレデビューも果たしています。
「KOJI YAMANISHI」の店舗は、神戸市内に2か所。どちらも、外国映画のワンシーンにもなりそうな、品のある洗練された店構えです。
お店の中には、KOJI YAMANISHIさんが丹精を込めて作った帽子が、壁にしつらえた棚一面に所狭しと並んでいます。
KOJI YAMANISHIさんがとりこになった「帽子」。その出会いや、帽子へのこだわりを聞きました。
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――帽子をデザインすることになったきっかけを教えてください。
25歳の時、神戸の高架下でセレクトショップのお店を始めました。まだ、自分が作った帽子は置いていませんでした。そんなとき、とある高齢の方がお店に来られて……。唐突に「帽子を作りたいんか?」と尋ねられました。「作りたいです」と即答すると、その日の内に西宮の縫製工場に連れて行かれました。実は、私に話しかけてきた方は、西宮の縫製工場の社長さんでした。
――その日に運命が変わったということですか?