兵庫県議会で9日、水上バイクの危険行為や飲酒運転に対し、罰則に懲役刑を盛り込んだ県水難事故防止条例改正案が全会一致で可決された。 兵庫県では、水上バイクの運転時、県内全域で遊泳者と約100メートル以上離れることなど独自の航行ルールを制定、海水浴客の近くを暴走するなどの危険行為や、これまで罰則規定がなかった水上バイクの飲酒運転について、20万円以下としていた罰金の額を50万円に引き上げ、3か月以下の懲役刑を新たに設けた。 改正条例は7月1日に施行される。
自らも船舶免許を持ち、マリンスポーツを好む斎藤元彦・兵庫県知事は9日午前、ラジオ関西の番組に出演、「遊泳者とともに海を安全に楽しむため、環境を整えたい」と話した。
兵庫県では2021年、明石市で水上バイクの危険運転をした男が殺人未遂容疑で書類送検されるなど、水上バイクによる危険運転が問題化。明石市では3月30日、市町村としては全国初の懲役刑を含んだ「明石市水上オートバイ等の安全な利用の促進に関する条例」が公布・施行された。明石市では6か月以下の懲役、または50万円以下の罰金が科されるが、市町がより重い罰則を設けている場合は市町の条例が優先する。
