兵庫県尼崎市のマンション敷地内で元妻を刺殺したとして、殺人・銃刀法違反罪に問われた元夫(33)の裁判員裁判の初公判が21日、神戸地裁で開かれ、元夫は起訴内容を認めた。判決は6月24日。
起訴状によると、2021年10月15日夜、尼崎市昭和通のマンション駐輪場で、住人で元妻の医療系事務員だった元妻(当時28)を刃物で複数回刺すなどして殺害したとされる。
元夫は、2021年4月に元妻と別居したが、婚姻生活の継続を求めたものの拒否されたため、同年6月に離婚した。
検察側は冒頭陳述で、「元夫は離婚後、郵便物などから元妻の新しい住所を特定していた。事件の前日に元妻がSNSに投稿した写真を見て、幸せそうにしていることに腹を立て、仕事から帰ってくるのを待ち伏せた」と一定の計画性があったと指摘した。
一方、弁護側は「被告は『取り返しがつかないことをした』と素直に罪を認め、被害弁償も考えている」と酌量を求めた。