女子サッカー・WEリーグ、INAC神戸レオネッサの新監督に、ヴィッセル神戸などで活躍した元Jリーガーの朴康造(パク・カンジョ)氏(42)が就任することが、27日、明らかになった。INAC神戸の安本卓史社長がゲスト出演したラジオ番組『カンピオーネ!レオネッサ!!』(ラジオ関西)で発表した。
兵庫県尼崎市出身の朴氏は、滝川第二高校を経て1998年に京都パープルサンガ(現、京都サンガF.C.)でプロ入り。その後、韓国・Kリーグの城南一和を経て、2003年から10シーズン、ヴィッセル神戸でプレー。小柄ながら無尽蔵のスタミナを武器に、チームの主軸の1人として活躍した。通算で、J1リーグ戦209試合20得点、J2リーグ戦43試合10得点を記録したほか、韓国代表に選ばれた実績も持つ。
2012年シーズンをもって現役を引退した後は、ヴィッセル神戸のスクールコーチや解説者を務めてきた。そして、今年4月からはINAC神戸のテクニカルアドバイザーに就任。トップチームアシスタントコーチ、アカデミーテクニカルコーチとしてU18、U15、スクールまですべてのカテゴリーでテクニカルコーチを担当していた。
朴氏は、早速、ラジオ番組にも登場。「サッカーの勉強をずっとヴィッセルでやらせてもらって、いろんな子どもの指導をしつつ、ライセンスを上げていき、プロの監督もやりたいなと思っていた」という朴氏は、「選手のことが一番大事。技術が上手い、素晴らしい選手が多くいる。星川前監督の指導の素晴らしさも見てきたので、その土台を継承しつつ、奪いに行く守備、攻撃的な守備、攻撃的なサッカーをアレンジしていきたい。そもそもINAC神戸は優勝を目指さなければいけないチーム、2連覇を目指して、持てる力を出し切りたい」と抱負を述べていた。また、安本社長は「S級ライセンスを取りに行き出したところから(将来の指揮官として)頭に入れていた。(育成面の)指導に長けていた様子をみてきた。テクニカルアドバイザーで女子サッカーをみてもらっている。星川監督の土台をキープしながら、アグレッシブなサッカーを期待している」と監督起用の意図を語っていた。
INAC神戸を初代女王に導いた星川敬監督はシーズン終了をもって退任し、J3のY.S.C.C.横浜の監督に就任していた。また、選手については、ノジマステラ神奈川相模原よりMF脇阪麗奈選手、日テレ・東京ヴェルディベレーザよりDF土光真代選手の加入が決定。一方で、DF西川彩華選手が日テレ・東京ヴェルディベレーザへ、FW京川舞選手が1.FFCトゥルビネ・ポツダム(ドイツ・女子ブンデスリーガ)へ、MF菊池まりあ選手とDF長江伊吹選手がAC長野パルセイロ・レディースへ、それぞれ完全移籍することも発表されている。