コロナ禍のリラックスタイム、香りの癒しとしてアロマをたいたり、コーヒーを淹れたりする人が増えている。「お香(線香)」も選択肢として人気を呼んでいるという。
日本のお香の起源は、兵庫県の淡路島と言われている。推古3年(595年)に淡路島に流木が漂着。島民が薪(まき)として火をつけたところ、素晴らしい香りが広がり、その流木を朝廷に献上したという内容が「日本書紀」に記されている。その流木の正体が、香りの素「香木」だった。淡路島には香木をご神体として祀る「枯木神社」も存在する。
そんな淡路島で、明治26(1893)年から線香の生産に取り組んでいるのが「薫寿堂」。約130年の間、常に時代のニーズに寄り添って商品を開発している。
これまで、煙が少ない微煙タイプの線香や、香りをマイクロカプセルに閉じ込めることで、点火してはじめて香りが出てくる線香、環境問題に配慮し、国産の未利用木材を使った「エコ線香」など、業界初の線香をいくつも開発してきた。
中でも人気を呼んでいるのは、消臭効果を発揮しながら、爽やかな花の香りも広がる「花かおり」シリーズ。天然消臭成分のフラボノイドを配合、気になるニオイを消しながら好きな香りも楽しむことができるという。
「花かおり」シリーズは海を渡り、神戸にある産直市場・ナナ・ファーム須磨(須磨区)の花売り場の一角に並べられている。同市場のスタッフは「線香はお盆やお彼岸などのイメージがあるが、『花かおり』は年間を通して売れている。優しい香りで部屋のアロマに最適。日々の暮らしに香りを添えてほしい」と話していた。
■ナナ・ファーム須磨
兵庫県神戸市須磨区外浜町4-1-1
電話 078-733-7722
※店舗ごとに営業時間や定休日が異なるため、詳しくはナナ・ファーム須磨の公式サイトを参照