「高校野球大好き芸人」として今、脚光を浴びているお笑い芸人のかみじょうたけしが、8月15日放送のラジオ関西『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』にゲスト出演。高校野球を応援する思いや、8月25日に出版されるノンフィクション本「野球の子」についてのエピソードなどを語った。
松竹芸能所属のピン芸人であり、最近では「高校野球大好き芸人」として数々のメディアで活躍中の、かみじょう。高校野球は地方大会を含め年間約100試合を観戦し、高校球児だけでなく選手の家族にも声援を送っている。
ただし、かみじょう自身は中高の6年間ソフトテニス部に所属。高校球児ではなかった。「野球をプレーしていたのは小学校4年生から6年生の間だけで、めちゃくちゃ(野球が)下手だったんです。それで中学にあがったタイミングでテニス部に入ったんですけど……テニス部で良かったと思います。中学生以降も野球を続けていたら、今こんなに(野球を)好きになっていなかったと思います」と、その世界に直接かかわらなかったことが現在の高校野球好きに至るという。
「高校野球を本気でやっていた人に『草野球しよう』って誘うと『できない』って言われることが多いんです。なぜなら現役時代の動きを覚えているから。本気で野球をやっていてプロを目指していたからこそ、改めて野球をしたときに(当時の動きが)できない自分にがっかりしてしまうし、現実を突きつけられてしまう。そう話してくれる人もいました。自分はそんなレベルにまで行っていないので、だからこそ野球している人をリスペクトして応援できるんだと思います」(かみじょう)
番組のなかでは、兵庫県立小野高校や慶応義塾大学で強打者として活躍していた経験を持つフリーアナウンサーの田中大貴(元フジテレビアナウンサー)と、高校野球トークで盛り上がっていた、かみじょう。兵庫県の淡路島出身、母校が津名高校ということで、2つ年下の田中アナの高校球児時代の秘話も披露する。
「後輩が野球部のピッチャーをしていたんですよ。当時、けっこう良いチームで強いと言われていたんですが、兵庫大会のベスト16をかけた試合で小野高校にいる2年生の4番、田中大貴ってヤツにホームランを打たれたみたいで……(笑)。後輩は『レベルが違いました』って話していました」(かみじょう)
そんな過去の思い出を振り返った後、話題は現在へ。かみじょうが自ら書き下ろしたノンフィクション本「野球の子」(二見書房刊)について、タイトルは出版社の担当者が持ってきた企画書の仮題だったと明かす。「後で変えてもいいですよと言われていたんですが、本を執筆している内にこのタイトルがピッタリな気がして『タイトルはこのままで』とお願いしました」。この著作は「奇跡のホームランを打った子」「廃部寸前だった小さな島の野球部にいた子」「丸刈りを賭けて応援した子」「最も残酷な一日を経験した子」など、実際の高校球児たちに関する様々なエピソードがつづられており、かみじょう自身が球児たちの道のりを追いかけて記したものだ。
最後に、かみじょうは、自身が追いかけ続ける高校野球の魅力=“真髄”について次のように語っていた。
「小学生の頃から高校野球が好きだったんですけど、そのときは速い球を投げるなぁとか、ホームランを打てるお兄さんすごいな、と思うことが多かったんです。でも、高校球児たちが自分の息子や娘世代になった今は見方が変わりますね。スタンドを見ると、泥だらけになりたくてもなれないまっさらなユニフォームを着た子、バットを握らず太鼓のバチを持って応援してる子がいる。そんな子たちにグッときますし、高校野球の“真髄”って、そういうことなんじゃないかなと思います」(かみじょう)