任期満了に伴い、2023年4月に予定されている姫路市長選をめぐり、元・財務官僚の榑谷(くれたに)健太郎氏(38)が30日、姫路市内で会見し、無所属での立候補を正式に表明した。同日までに兵庫維新の会が推薦を決めている。
榑谷氏は姫路市の出身で、姫路西高から京都大法学部に進み、2010年に財務省に入った。米コロンビア大の大学院を修了したあと、2017年からの2年間は宮城県東松島市に出向し、2022年7月に退職するまでの約1年間は、近畿財務局で金融監督第1課長を務めた。
公約には、子育てや教育への支援を第一に掲げ、18歳まで、所得制限なしで医療費を無償化することや、給食費の無償化、塾代の助成などを挙げた。また、市長の給与を3割、退職金を5割カットし、副市長を現在の3人から2人に減らすなど、行財政対策に取り組む意向を示した。
榑谷氏は会見で、「市の財政状況は、県内でトップクラスの良さにもかかわらず、人口は流出し、駅から離れると活気が失われている。姫路のリーダーとして、国内外での経験を生かし、誰もが豊かさを感じられ、希望が持てるまちにしたい」と抱負を語った。なお、現職の清元秀泰市長を含め、姫路市長選への立候補の意向を明らかにしている人は榑谷氏以外にいない。