吉本興業のお笑い芸人「ケツカッチン」の高山トモヒロと慶元まさ美が木曜パーソナリティを務める番組『Clip』(ラジオ関西、月-木午後2時30分~)の新コーナー「高山トモヒロの楽屋ウラジオ」。初回は、阪神タイガース・矢野燿大監督と高校の同級生だった高山トモヒロが、矢野監督との高校時代の思い出を振り返った。
矢野監督とは高校の同級生で、同じ野球部に所属していたと話す高山トモヒロ。当時は矢野監督から「タカ」という愛称で呼ばれ、一方矢野監督の事を「アキ」と呼んでいたと振り返る。
「でもね、どんどん矢野くんが野球がうまいって話が学年に知れ渡っていった頃から皆『アキ』じゃなくて『アキちゃん』って呼んでましたよ。野球部の監督も60代のおっとりした先生でしたけど『1番は荒川、2番は長谷川、3番は中山、4番は矢野"くん"』って言ったりしてました」(高山トモヒロ)
当時から周囲に一目置かれていた矢野監督について、高山トモヒロは「頭が良かった、頭脳派だった」と言い、こんなエピソードを披露した。
「僕ら1年生の時は球拾いするじゃないですか。土手の近くに待機して、先輩がファール打ったらそれを取りに行くのを皆ちょっと嫌々やってたんですけど、矢野くんは土手の下まで転がっていったボールを率先して取りに行ってて、すごいなって思ってたんですよ。でも後日(矢野監督から)聞いたのが『土手の下にお茶を隠してた』って。当時、部活中は水分補給するなって風潮だったので、みんなトイレに行くフリして水を飲んでたんですけど、矢野くんは土手に飲み物を隠してたんですね。それは2年生の先輩に教えてもらったみたいです」と、矢野監督の要領の良さについて明かしていた。
さらに、高山トモヒロは矢野監督の「プレッシャーへの強さ」についてこう語った。
「1年生の秋、2年生が新チームを担う頃に近畿大会があったんです。あと1勝したら春の選抜に行ける大事な試合でした。僕たちのチームは2-4で負けていて、2アウトでランナーが1人いる状況。そこで打席に立ったのが代打の矢野だったんです。めっちゃ嫌ですよね、先輩の大事な試合に代打で出されて、アウトになったら甲子園の夢が途絶える場面、これはプレッシャーすごいやろなと思ったのに、初球で“カーン!”とセンター前ヒットを打って、普通な顔して1塁へ走るっていう…後日『よく初球で振れたな』って声かけたら、矢野くんは『ベンチで見てて、あのピッチャーにスライダー投げられたら打たれへんなと思ってん。追い込まれてスライダーとか嫌やから初球で振ったらヒットになったわ』って言うんですよ。」
プレッシャーのかかる場面でヒットが打てる、それだけの実力と度胸を備えていた事が分かるエピソードを明かした高山トモヒロ。さらに「監督に必要な素質」も、当時すでに頭角をあらわしていたと話す。
高山トモヒロは、野球部にいた頃「前のバッターがヒットを打ったら、そのバットを自分が使うバットにさりげなくくっつける」というゲン担ぎをしていたと振り返る。誰にもバレずに行っていたこのゲン担ぎだが、何故か矢野監督にはバレていたそうだ。