神戸税関(神戸市中央区新港町)は2022年11月、発足150年を迎えた。
神戸税関の前身は、慶応3年12月7日(1868年1月1日)の兵庫開港と同時に徳川幕府によって開設された「兵庫運上所」。その後、1872(明治5)年11月28日に日本全国の「運上所」が「税関」に呼称統一されることになり、港町・神戸を見守る神戸税関もこの時に税関として正式に発足(誕生)することになる。
「神戸税関」と改称されるのは翌1873(明治6)年1月4日。
神戸税関は全国的にも珍しく「開かれた税関」として、本館(=旧館)の中庭や庁舎内の一部を公開していたが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、2020年以降、一般公開は中止されていた(2021年は予約制で貴賓室などを公開)。
2022年は3年ぶりに「オープンカスタムス」として11月26日(土)に本格的なイベントとして開催。神戸の高校生(兵庫県立伊川谷北・須磨東高校書道部)による書道パフォーマンスや麻薬探知犬のデモンストレーション、ホールでの音楽隊コンサート、館内のスタンプラリーが予定されている。
神戸の玄関口、三宮駅からも目を引くレトロな時計台が目印の庁舎(本館=旧館)は1927(昭和2)年に完成、「帝国の大玄関番たる税関として決して恥ずかしからぬ近代式大庁舎」としての風格が漂い、映画やテレビドラマのロケ地としても使用された。