定価600万円→7億円以上のプレミア!? 時計業界のトレンドカラー「アイスブルー」はなぜ人気なのか | ラジトピ ラジオ関西トピックス

定価600万円→7億円以上のプレミア!? 時計業界のトレンドカラー「アイスブルー」はなぜ人気なのか

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 ここ2、3年の間に、腕時計業界では「アイスブルー」が文字盤のトレンドカラーの一つとなりました。ロレックスのプラチナモデルにのみ採用されているカラーとしても有名ですが、アイスブルー=広義には薄いブルー系統のカラーの文字盤が大人気となっていて、2022年には各社がこぞって採用したモデルを発表しました。人気の要因はどこにあるのでしょうか? 登録者数が7万4千人を超える「腕時計YouTuber」RYさんが解説します。

 アイスブルーという色を簡単に調べてみたところ、“パステルブルー”や“空色”よりも少し暗い色を指すようです。ただ、こうした色の呼び方については各ブランドごとに様々です。例えば、「アイスブルー」のほかに「ターコイズブルー」「ティファニーブルー」と呼ばれるように。いずれにせよ、薄いブルー系のカラーがファンの間で非常に人気です。

 その人気の理由を探ってみましょう。RYさんによると、まずここ数年で通常のブルーの文字盤が人気となっていることが土台としてあります。パテックフィリップの『ノーチラス』や、オーデマピゲの『ロイヤルオーク』、RYさんも所有しているヴァシュロン・コンスタンタンの『オーバーシーズ』などで、特にブルーの文字盤の二次市場価格が飛び抜けて高騰しました。後を追うように、各社がこぞってスポーツモデルでブルー文字盤の時計を続々と発表した、というのがここ数年の流れです。

RYさんの所有する、ヴァシュロン・コンスタンタン「オーヴァーシーズ」。(Instagram @ry_a_life_with_watchesさんの投稿より)
モーリスラクロア「アイコン」。同社は日本に「公認ファンクラブ」を設立して精力的に活動を行う。写真は日本公認ファンクラブ設立者、中澤浩司さんによる(Instagram @koji_nkzwさんの投稿より)

 ブルーが、黒や白に次ぐ第三のカラーとして定番化していく中、2020年にロレックスがフラッグシップモデルである『オイスターパーペチュアル』のモデルチェンジを発表。RYさんによれば、これがアイスブルー人気の契機となったといいます。オイスターパーペチュアルの新作では、原色のグリーンやレッド、イエローなどカラフルな彩りで様々なカラーバリエーションがラインアップされました。その中でも飛び抜けて人気を集めたのが「ターコイズブルー」で、定価は約70万円であったにもかかわらず、現在の二次流通価格は400万円を超えるほどに高騰しています。

 また、2021年には「パテックフィリップ」と「ティファニー」がコラボした、『ノーチラス』というモデルを発表。文字盤にティファニーブルーが使われていることから、時計ファン以外からも耳目を集めました。定価は600万円ほどで、限定170本の生産でしたが、うちオークションにかけられた1本はなんと7億3,000万円以上という価格で落札され、世界に衝撃を与えました。

ティファニーとのダブルネーム! パテック フィリップ「ノーチラス」Ref.5711/1A-018
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