コアラをはじめ、たくさんの動物と出会える兵庫県南あわじ市の農業公園『淡路ファームパーク イングランドの丘』。園内には「生き物の“なぜ?”に飼育員が答えます!」と題した質問回収ポストを設置。来園した子どもたちが動物の素朴な疑問を飼育員に聞けるこのシステム、回答がわかりやすいと人気を博しています。
今回、ラジオ番組『Clip』(ラジオ関西、月-木午後2時30分~)でリスナーから寄せられた質問に飼育担当長の後藤さんが回答しました。
◆「11歳の娘が将来動物にたずさわる仕事をしたいそう。どうしたら働けますか」(ラジオネーム:バニーさん)
【後藤さん】ひとくちに“動物にたずさわる仕事”と言っても、私たちのような飼育員のほか、獣医師・畜産農業者・ペット販売員・ブリーダーやトリマーなどさまざま。近年は人と動物たちとの関わり方も多様化しているため業種も増えています。
たとえば獣医師ですと、大学の獣医学科に進学し6年間の課程を修了したうえで獣医師国家試験に合格することが必須となります。いっぽう動物園や水族館の飼育員は、大卒や専門学校卒など学歴は人それぞれ。園館によって自動車運転免許や、潜水士・ダイビングなど一部特殊なライセンスを必要とする場合はあるものの、飼育員になるために”絶対に必要な資格”というものはありません。
とはいえ、動物園や水族館の飼育員はめったに求人募集がかかりません。募集したとしても欠員が出た時になるため、倍率はかなり高くなります。
飼育員を目指す場合、動物園や水族館は大きく分けて「民営」と「公営」の“2通り”があることを知っておく必要があります。同じ飼育員になるにしても道すじが違うからです。
民営の動物園・水族館の飼育員になるためには、園館の採用試験を受ける必要があります。公営の場合、「飼育員=地方公務員」ですのでまずは地方公務員試験に合格し、かつ、動物園・水族館に配属されなければなりません。よって難易度はさらに高くなります。