この春小学校に入学する子どもたちに、交通安全についてより知ってもらおうと、JA共済連兵庫(全国共済農業協同組合連合会兵庫県本部)はクリアファイル5万枚を作成した。クリアファイルは、県内の各警察署を通じて、小学校を対象とした交通安全教室などで、新1年生に配布される。
JA共済連兵庫では、兵庫県警察本部と協力し、2011年から、新小学1年生に交通安全を呼び掛けるクリアファイルを作成している。10年以上続くこの活動が「県民の交通安全意識の向上に寄与した」として、7日、兵庫県警察本部・角田(すまだ)正文交通部長から感謝状が贈られた。
「こいぬのあしあと」と題されたクリアファイルには、兵庫県警が考案したという7つの標語が書かれている。「交通安全は家庭から」「いつものみちでもとまる・みる・まつ」「ぬれたみちではスリップちゅうい」「のるときはブレーキ・ライトだいじょうぶ」「あおしんごうでもみぎ・ひだり」「シートベルトはカチッとなるまで」「あかるいふくとはんしゃざい」「『止まれ』のばしょはいったんとまってみぎ・ひだり」と、子どもにもわかりやすい表現で、頭文字を取ると「こいぬのあしあと」になる。
角田交通部長は「小学生が事故に遭うことは多い。車を運転するドライバーも意識しないといけない」と話した。JA共済連兵庫の三森京介本部長は「クリアファイルの贈呈は10年以上続けている。こういった草の根運動はこれからも続けていきたい」としている。
またJA共済連兵庫では、兵庫県警察本部などとともに、県内の中学校や高校でスタントマンによる交通事故を再現し実演してみせる交通安全教室などを実施しており、新年度も行う予定だという。また、4月に改正道路交通法が施行され、自転車に乗る人のヘルメット着用が努力義務となることから、JA共済がヘルメットの着用を呼び掛けるDVDを作成し、全国の警察本部に寄贈した。兵庫県警本部には各警察署分にあたる47本が贈られた。